けろこ
ケネス・ブラナー監督の映画「魔笛」を見てきました。 1000円で見れる日だったせいか、ものすごく混んでて、すごく窮屈な鑑賞になってしまいました。 隣の少年…と言っても中高生くらいなんだけど、母親に連れられてきてて、明らかに飽きてるの。で、激しく動くものだから気が散って… と、人のせいにしてはいますが、けろこも少し飽きちゃった。 やっぱりねえ、オペラって生のオケとか、歌手の息遣いを感じて素晴らしいんだと思った。たとえば演奏者が下手でも、それに対してドキドキするとか、夜の女王は高い音がちゃんと出るかハラハラするとか、そういうことを含めて楽しんでるんだなあって。 いや、もちろん生で上手いのが一番いいのだけど… ただでさえ破綻だらけのストーリで、何となく幻想世界だから見れているものなのに、舞台設定が現実的な戦争に置き換えているので、その破綻というか「何で?」ってのをより強く感じてしまったわ。 もちろん監督の解釈とかに沿って作られているのだけど、もっとわかりやすく出してくれないと、自分で想像を膨らませるには、その余地がなく、かと言って監督の描きたい物がハッキリと伝わってこないという、微妙な線だったと思います。 特にザラストロと夜の女王の関係がわからなかったのは、けろこの注意力がないせい? あとねえ、オペラは2幕もので間に休憩が挟まるのに、映画はセリフなんかはだいぶ短くなってたけど、曲は全曲やるのに休憩なしで、少々長いかなあ…と思ったわ。 もう少し広い客席の劇場でゆったり見れたら大丈夫だったかもしれないけど。 と、マイナスな意見ばかりだけど、やっぱり曲は美しいし、演出なんかも飽きさせない工夫はあったと思うのよ。 夜の女王の登場なんて、すごくカックイー!って思ったし、3人の少年のボーイソプラノがすごく効いてたと思います。
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