けろこ
けろこの勤めてる事務所には まだ30半ばなのに脳梗塞を患って半身が不自由な人がいます。 でもリハビリも熱心にしているようだし、 何よりまだ若いし、仕事も頑張っています。 そのTさん、言語中枢のある方に障害が残ってしまったらしく 言葉がすぐに出ない時があります。 なぜ、こんな話を書いたかと言えば… ある日、けろこが出勤すると、事務所にはTさんしかいませんでした。 けろこは朝の挨拶をしたのに、Tさんは無視でした。 一瞬ムカッとしましたが、Tさんは言いました。 「けろこ(もちろん本名をね)さんのお母さんが死んじゃって」 ・・・・・・・!!! 何!けろこの母が死んだだと! 昨夜は元気に電話で話したのに!何故何故!! 携帯がつながらなくて事務所に連絡が入ったの!!! あのTさんの沈黙は私につらいことを告げる為!!! と、けろこは一瞬のうちに色んな事を考えました。 「私の?」 けろこは聞き返しました。 「…Iさんです」 ・・・・・・・・。 けろこの母ではなかった。 Iさんには申し訳ないけど、あ〜良かったと思う反面、ちょっとむかついたりもしました。 多分、Tさんはけろこを見て、 「けろこさんにIさんのお母さんのことを言おう」 と、けろこの挨拶を無視して考え、そして口に出す時に妙に端折られてしまったんだと思います。 仕方のないことだとは思います。 でも、本当に驚きました。 実家にいる母には、Tさんは不自由な部分があるから第六感が働くかもしれない、死なないように気をつけて暮らしてくれ〜と伝えました。 本当に恐ろしい出来事でした。
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