『スウィート・バイエル』
モクジ | 今ヨリ、カコへ | 今ヨリ、ミライヘ
昨日は、突然のご主人様との逢瀬。 その休憩時間にいつのまにか開催された 『クラシック曲名当てクイズ』 今回の逢瀬では、互いにたくさんの音楽CDがやりとりされたのだけど、 私がもってきた中に、 『クラシック ベストヒット100』 という4枚組のCDがあった。 これ、なかなか凄くて。 本気で大好きで詳しい人にはつまらないだろうけど、 ちょっとクラシック好きにはたまらないのだ。 聴くと「あ、知ってる」という曲が、短い曲は全部、長い曲は名フレーズ部分だけ抜粋で 100曲入ってる。 ご主人様と私は、クラシック好きという共通点がある。 好きなジャンルは微妙に違うけどね(笑) 私は小学校中学年頃から、クラシックにハマりだし、 普通の子がPOPSを聴く頃、ずっとFMのクラシック番組ばかり聴いていた。 でも詳しくは知らない。 ただだらだらと聴いているだけなので、曲名とかぜーんぜん覚えてない。 それは今でも変わらなかったりする。 逢瀬にて。 私がお茶の準備をしている間、 ご主人様は私がもってきた「クラシック ベスト・ヒット100」の曲名リストを 「お!」「ああ、これは〜」とか言いながら、楽しそうに見ていた。 そのうち、フレーズを口笛で吹き出す。 「ご主人様、その曲のタイトルって何?」 「これは、○○○○」 「へぇ〜、それがそうなんだぁ。私、『曲とタイトル』が全然一致してないんですよ。 だからそのCD、凄く勉強になるの」 ……といってもまだこのCD、ほとんど聴けてないのだけれど(笑) そこから始まった、クイズ大会。 「……あ。それそれ、それすごーく知ってるの、バッハですよね。で、曲名は?」 「『主よ、人の望みと喜びを』」 「これが!」 んもぉ、麻瑚ちん、感動の嵐というか まさにこれこそ、ヘレンケラーが水に触れて『water〜!』と叫んだのと同じ、って感じ(笑) 途中からご主人様も私をバカにしはじめる。 「……あのね、ご主人様、いくら私だって、それぐらい知ってるから!」 そんなことをいいながら、お茶準備終了。 ご主人様の横に座り、一緒に曲リストを眺めながら、クイズは続く。 そこで、ひとつのフレーズが…… 「あ、その曲! これ何て曲なの? 教えて!」 すっかりタメ口で、ご主人様の肩をワシワシ掴んで揺すってる私。 「『恋とはどんなものかしら』」 「え〜……これがそうなの! あのね、この曲ね、私が小学生のころからずーっと聴いてた 大好きな、早朝のクラシック曲番組のエンディングテーマだったの。 ずっとタイトルが知りたかったのぉ〜、そっかぁ」 『恋とはどんなものかしら』……それがこの日一番大きかった 私の「warter〜!」の叫びかもしれない(笑) ちなみに、作曲者はモーツアルト。 そしてこのクイズは、 ご主人様が持ってきてくれた『SWING GIRLS』のCDでも 「曲名当てクイズ、ジャズ版」として展開される(笑)
 今回の逢瀬は、ご主人様の体調のこともあり、 かなり静かに大人しく……と思っていたのだが。 今回は綿ロープで緊縛などはしなかったが、 sexの内容としてはかなり濃いものになっていた。 生理前で私が感じやすかったのと、 逢瀬前の私のとあることで、ご主人様が私に対して抱いていられた たぶん、負に近い感情と……が、主たる原因であろうか。 組みしだかれて、言葉で責められる。 何度も何度も、誓う言葉を繰り返させられる。 普通の主従の方々は、きっとこの言葉はずっと前にやりとりされている だろうけれど、私とご主人様の間では交わされたことはない。 前回の逢瀬で、ご主人様から告げられた。 そして今、形式ではなく、互いの感情として、その言葉がやりとりされてる。 その言葉のあと、私が続けてしまう。 「ご主人様は、私がどこかにいかないよう、ちゃんと繋いでいてくれるから…… これからも繋いでいて下さい」 「ん? まだどこかに行きそうなのか?」 「私……(意思が)弱いから…… それにもう、一人には戻れなくなっちゃったから……」 「ご主人様に捨てられるのが、怖いの。 怖いから、もう一人になれないから、どこかで誰かを繋いでおきたくなるの……ごめんなさい」 「そうなのか?」 「ちゃんと一人で生きていける私にして下さい」 男友達は、私との関係をある意味「利用」している。 それが解っているので、私も利用しようと思っていた。 だが、男友達が要求するものを、私は提出できなくなってきている。 それは……私の身体。 最近、男友達とは純粋に友達でいたい、 性的な交渉を現時点では持ちたくない、と思い始めている自分がいた。 そして。 以前は一人でちゃんと生きて行けたのに、今はそれができない。 「今は?」 「ご主人様がいなくちゃ、だめなの」 ご主人様は軽く笑って私を見下ろしながら。 「捨てないよ。一生、麻瑚は私のものだ」 優しくキスをされ、抱きしめられ、ゆっくりと抽出が再開される。 もちろんこの「一生」は、現時点での言葉だ。 ご主人様だって、あの時の雰囲気に流されて言ってしまった言葉かもしれない。 それは解っている。解っていても嬉しい。 そしてまた、誓いを繰り返させられた。 実はその前に、バスルームでもご主人様に別の形で誓わされた。 誰のものでもなかった私が、 こういう形ででも、誰かのものになってゆく。 それがこんなにトロトロになってしまうぐらい、嬉しいことだったなんて 私は知らなかった。 知らなかったのか、それを「嬉しい」と思うよう変えさせられちゃったのか…… わかんないや(笑)
だけどちょっと、私は感情を解放しすぎちゃったなぁ。 それは、反省。 今まで、初回の失敗から異性に甘えられなかった分をとりもどすかのように ご主人様に甘えている自分がいるような気がする。 もっと強くならなきゃ、一人で立てるように。 《 2004.11.22 17:00 記》
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