よるの読書日記
DiaryINDEX|past|will
『オルガニスト』<山之口洋/新潮文庫> 完璧を求めるがゆえに、時に天才は狂気に陥る。 自らの才能すらも冒涜して。
何だか背筋のぞくぞくする話でした。そこまでして 音楽やりたいか!というか。 義手・義足・義眼・ドーピング・ペースメーカー・臓器移植・ 乳房再建、そのどれとも似て非なるこの違和感は何だろう。 私個人は開腹手術はおろかピアスもしたことない人間なんで 身体にメス入れる、とかいうのがそもそも苦手なんですが。 やっぱり普通に生活する面では何ら問題ない――そこら辺に 認識のずれがあるとは言え――のにアレコレするのが どうも受け付けないようで。 でもなくしたものを取り戻したいと思うのもこれまた人の性って ものなのかも。哀しいなぁ。
|