よるの読書日記
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『能に就いて考える十二帖』<林望/東京書籍> 今からすごく恥ずかしいことを告白します。 林先生って、国文学の教授だったの?し、知らなかった。 この人を知ったのは高校時代、イギリスについての エッセイだったので、当然の如く英文学かなんかの先生だと 思い込んでおりました……先入観にもほどがある。
そんなわけで、お能です。能って謡とか仕舞とか、 お素人でも習えたりするもんらしいです。 「失せにけり〜失せにけり」ってやつ。 それはいいとして、まともに観たことがない人間にはなかなか 骨の折れる文章でしたが、頑張って読みましたよ。 内容を知らないのに、演出についての解釈を述べられても 厳しいものがありますわね。 面白かったのは、鞍馬天狗が義経をさらって何やら伝授する話、 これは全くの「惚れた弱みからである」という……。 天狗さんのお稚児趣味。妙に納得してしまう話であります。 そもそも能を大成したのは世阿弥さんだし。
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