よるの読書日記
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2003年05月27日(火) 女の戦場

『コスメティック』<林真理子/小学館>
婚約者を振る台詞が“失敗する時間がもったいない。”
カッコいいー!
広告代理店の窓際OLからヘッドハンティングされ、外資系
化粧品会社の広報担当に転進した女性の奮闘を描く本作。
WOWOWでドラマ化されたとき、民放各社がスポンサーに
恐れをなしてできなかった、とか言われていましたが。
そごいぞコスメ業界の内幕。化粧品の原価一割とか、
外資系コスメの売上全部合わせても化粧品全体の二割で
国産企業がすごく強いとか、本社が広報の仕事振りを
査定するのに雑誌に掲載された大きさ定規で測るとか。

そう、雑誌の力って大きいんですねー。私あんまり
ファッション誌とか読まないんでびっくりしましたが。
そう言えば昔、今井美樹のドラマで『ブランド』だったかな、
ファッションの広報担当主任が出てくる話がありましたが、
あの時やたら雑誌の人が偉そうなんで何でかなー、と思った覚えが。
記事が売り上げに直結するんだもん、当然よねー。ちなみに
大手雑誌の美容担当には各社から毎週ダンボールで新商品が届くとか。

それに立ち向かう広報の人も、化粧品会社の顔として
2か国語3か国語を操れるのはもちろん、
最先端のファッションやメイクに身を包む文字通り
歩く広告塔でなければならず、その上実力がなければ
簡単に首が飛ぶオッソロシー世界に身を投じているのです。
確かに大変でしょうが、こんないかにも女のものを売る企業で
女としてばりばり働くって確かにものすごい充実感だろうと思う。
もう専業主婦とか永久就職なんてつまんなくなっちゃうだろうな。



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