よるの読書日記
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『癒される旅』<田岡由伎/講談社> 副題が「極道の娘が自分探し」で、田岡さん。 この人って喜多郎と結婚してたんでなかったかな。 じゃあ本名は喜多さんなんだろーか。と思って読んだら たまげましたね。喜多郎と言えば壮大で荘厳な音楽作る人で、 結婚相手にまあ世間からは忌避されかねない女性を選ぶ人なら 相当な胆力の持ち主かと思ってたけど、うーん、ファンの人は 読まないほうがいいかも。あんまり誉められたことは書いて ありません。この方、今はカウンセラーをしてらっしゃるとかで 人の悩み聞くくらいだから自分の中では整理のついた問題らしく、 当事者としては冷静に書いてあるように思えるけど、元夫の 言動はひどいです。えー、がっかりって感じ。作品=人間性と 思いたいところですが、あの哲学者的風貌からは 想像つかないごたごたっぷり。
結婚したことばかりが有名みたいですが、実質夫婦生活は 相当短かったみたいですね。 結婚して、歯車が合わなくなったころに妊娠、 実家帰ってる間に実母の病気が悪化、その看病と母を亡くした姪の 面倒を見るために妻がぐずぐず実家にいる間に自宅に 元カノを連れ込みそのままなし崩しに別居、ずーっと はっきりしないまま別居、子供とまともに暮らしたことないまま離婚、 嫁入り道具そのまま置いてある家で再婚。離婚の常識は よくわからないし、こういうもんは出て行くほうが引き取りに 行くものなのかもしれませんが、送るぐらいしてやれば? 次の奥さんもどんな神経なんだろ。 傍目から見たら奥さんが夫をないがしろにして先に出てった図式かも しれないけど、戻ってきても入れようとしなかったのは夫なんだよね。 まあたぶん喜多郎氏側の言い分もあるんだろうし、 今は友達で(ホントか)、ケリがついてるみたいですが。 どうにもはっきりしない人だったみたいですね。自分を 悪者と認めるのがイヤ、みたいな。作品から想像つかない小物ぶり。
かくのごとき経験を経て今カウンセラーやってるこの人がいるわけですな! カウンセラーにしては「自分は身長何センチで何キロの大デブだった、 だからもてなかった」という判断基準がそれ、本当に太ってる人が 聞いたら怒るぞってなものだったり、息子が金髪にした時の感想が 「IQナントカ以下」だったり、どうよという表現がありましたが。 それにあんまり落ち込んでる時に「私はカウンセラーに向いている!」 と公言するような自信たっぷりな人に会いたくない気は、するんだが……。
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