2005年12月26日(月) |
12月26日午前零時過ぎ |
ランディの日課は、コンビニに行くことである。 恐らく、コンビニで買い物をしない日は一日もないだろう。 寒い夜中、ランディと共に出掛けた。 会計をして、商品を袋に詰めようとしたとき、店長らしき男性が、ランディが買った雑誌のバーコードを読み取ったかどうか判らなくなったらしく、首を捻っている。
「ちょっと待って下さいね……」
別に、急いでいたわけでもなかったが、不機嫌を態度に出してしまったかもしれない。 コンビニにはコンビニの、ラーメン屋にはラーメン屋の、喫茶店には喫茶店の、或いは、電車の乗降をするにも、リズムというものがあると思うのだ。 会計をする方も、支払う方も、大抵、毎回同じことを言い、同じ手順で金銭と商品の受け渡しをする。 なんとなく、そのリズムが狂うと、イライラしてしまうものだ。 結局、その雑誌は既に会計に含まれていた。 いつもと少し違う遣り取りの後、いつも通りに、コンビニの袋を持って、店を出ようとしたとき、カウンターの中から、店長らしき男性が出て来た。
「いつも、ありがとうございます。これ、よろしかったらどうぞ」
差し出されたのは、クリスマスケーキだった。 ランディと共に、えらく戸惑ったが、ありがたく受け取った。 週に5日くらいは通っているコンビニだが、まさか、顔を覚えられているとは思わなかった。 こちらが、ある意味、店員を自販機と同じ程度にしか認識していなかったのが、申し訳ないような気になった。
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