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書くほどのこともない日常
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2003年07月01日(火) 「王は踊る」

冒頭に近いシーンで、思わず自分にツッコミを入れた。



またしてもホモの話かい!



知ってて借りたわけじゃないんだけどなぁ。
まあ、だからと言って、知ってたら絶対借りなかったってわけでもないんだからいいんだけども。
戦闘シーンにも、舞踏会のシーンにも、ヴェルサイユ宮殿の建築場面も、ハリウッド的な「金かけてるぞ!」とか、「エキストラ何千人使ってるぞ!」とかいうのが無くて、却ってそれが良かったと思う。

ルイ14世は、別名を「太陽王」というそうである。
木原敏江のマンガ「アンジェリク」、レオナルド・ディカプリオ主演の「仮面の男」なんかでも登場していた。
女性にやさしく、メイドにも帽子を取って挨拶をした、とか、美食家だったとか、ヴェルサイユを造った人だとか、逸話が多々あり、物凄く魅力的な人であった、という。

で、この映画の主人公の宮廷音楽家のリュリは、この太陽王を崇拝し、総てを投げ打って仕えるのである。
でも、この男、なんだかんだで気が多い。
総てを許してくれる妻は「わたしの小さな光」、自分を慕う妻の姪の美声にも惹かれ、美少年と見ればすぐに手を出す。
難産で苦しむ妻をほったらかして、王の病室の前で音楽を演奏するほど「王を愛している」という。
ルイ14世には手を出す気配が無いので、この「愛」は、恋愛や性愛とは無関係かといえば、そうでもなさげで、王が女性と同衾しているところを見て、嫉妬に狂ったりする。(て、いうか、最中にカーテン越しに、BGM演奏させる王も変態)
「アンジェリク」の中のルイ14世は、男もオッケーだったと記憶しているが、この映画の中では、男色に物凄く嫌悪感を持っているので、どんなに尽くしてもリュリは報われない。
散々利用された挙句、最期は用済みになって、王から見捨てられる。
リュリの臨終にも、王は来ない。

最後の王のひとことは、リュリの死を知ってのものか、そうでないかで随分と意味が違ってくる。

どっちなのかは判らないが、判らないままでいいのだろう。


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