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2002年09月11日(水) --- わすれてはいけないこと 自分自身について書くことは何にもないんだけど。 今日の夜。 日本テレビ系列、見てた人、多いんじゃないでしょうか。 1年前の今日、テロ事件が起きたあの日。 WTC(世界貿易センタービル/ツインタワー)近くの消防署で、見習い消防士を密着取材していた兄弟カメラマンが、テロの惨劇を偶然にもカメラにおさめていたってコトで、その映像が流されたのね。今更ながら。 弟の方は事件発生後、現場で指揮を取った隊長に密着していたため、WTCのタワーI(北棟。先にジェット機が突入し、後から崩壊した方のビル)の中も撮影することになったわけ。 タワーIのロビーで、上層階に取り残された人達を助けに行く消防士たちの姿が克明に記録されていたわけだけど。 音。 その音が、カメラのマイクを通してテープに記録されていた。 私は最初、ダメージを受けたビルの鉄骨が軋む音だと思った。 でもそうじゃなかった。その音がするたびに命がひとつ失われている…っていうナレーションを聞いても、何のことだか分からなくて。 CM明けに謎は解けた。 その音は、襲いかかる熱と炎と煙に堪えられず上層階から飛び降りた人が、地面に叩きつけられる音だったんだ。 とにかくね、すごい音なのよ。 TV見てた人は判ると思うけど… 想像を絶する音だった。 ある消防士は、人の雨をくぐり抜けて生還したって話してた。 それだけ沢山の人が飛び降りたわけで… なんていうか、もう… 言葉が出ない。見つからない。 あの日NYに起こった出来事の痛ましさを改めて見せ付けられた感じ。 確かにね、外国の出来事だから、対岸の火事かもしれないけど。 私と同じようにごく普通の毎日を送っていた人が、あの地獄を見たのかと思うと、やっぱり他人事だなんて思えないよ。 この事件も、阪神大震災みたいに時間と共に風化していくだろう。 五年、十年、二十年先にはきっと… でも、わすれてはいけない何かがきっとあるはず。 |
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305年シィルツの旅 Photo by Butterflyxxx(closed) |