なくてはならないものではなくて。
あってほしいもので。
そのはずなのに、なくてはならないように思えるのは、私が弱いからなんだろうか。
少し前までは、早く時間がすぎてほしいと思っていたのに。
今は、少しでもゆっくりと流れて欲しいと思う。
覚悟はしていたはずなのに、そのときを考えると泣きたくなるし、もう一年受験生でもいいから、このままがいい、もしくは一年前に戻りたいとすら思ってしまう。

今週で授業は終講、もうすぐ卒業。
卒業したら、もう高校生ではない私になる。
三年間の高校生活は本当に楽しくて、特に二年の終わり頃からは、何もかもが充実していて、ふわふわした気分で毎日学校に通っていた気がする。
色々悩んだりもしたけど、それも今思えば楽しかった。
全部、真剣に悩むべき大切なことだったんだから、よかったと思う。

そういうことを考えていると本当に泣きたくなって、
これから、真っ白な未来っていうのが当然私にもあるんだと思うんだけど、今の状態ではまだ前向きにそこに踏み出していけない気がする。

卒業したところで、失うわけではないんだけど、
思い出が物凄く詰まった場所から出ていきたくないって気持ちがすごく、する。学校に行けば毎日会いたい人に会える、っていう状態はもう既に実現できなくなっているわけだけど。
ただ、離れたくないんです。

卒業式。まだ一ヶ月あるけれど、絶対に泣いてしまうんだろうな。
どこにも行かないで、と言いたいけれど、困らせるだけだから、言えないんだよなぁ。