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おおみち礼治のてくてく日記 DiaryINDEX|past|will
車で銀行へ行く途中、車線変更しようとしたら――二車線の道で、信号の手前で左折用の車線があるところ、左に曲がろうとして、後ろの奴が突っ込んできたのでぶつかりそうになってしまった。
一瞬、あぶねえ奴だな、と思ってそのまま行こうとしたのだが、相手はそうとうむかついたらしく、後ろに付けてクラクションを鳴らし続けるのである。そして、信号で止まったところで、男が降りてきたのだ。 「てめえ、なに逃げてんだよ。後ろ見てんのか!」 いや、別に逃げたわけではないのですが……。頭は金髪で髪は肩に届きそうなくらいあり、髭もじゃで寝起きのような格好をしている。 暴力でもふるわれたら馬鹿らしいので、とりあえず謝ってみた。 「なに笑ってんだよ! ホントに悪いと思ってるのか!?」 どうやらニヤニヤしていたらしい。<自分 やべっ、と思い表情を無くして、さらに謝ったら、奴はすーっと行ってしまった。 おお、こわ。 いろんな奴がいる。笑ってしまったのはまずかった。そのツッパリ具合と、悪いと思っているのなら許す、という可愛いところを見せたことと、車を運転していて、ちょっと危ない、と思うことはよくあるけれども、その「よくあること」で、そんなにも力を入れてくる若さに対して笑ってしまったのだけれどね。 たまたま虫の居所が悪かっただけなのか、それとも何事にもそうやって力んでいるのか分からないが、後者だとしたら大変な生き方をしているな、と思う。 わしの車は車高が高いから、後ろにぴったり付かれると屋根しか見えない。小型の、車高の低いスポーツカーなんかだとまったく見えないことがある。そんな状態でウインカーを出されても分からない。まさか、突っ込んでくるなんて思わないという、自分の認識の甘さもある。以前、焦って後ろを見ずに曲がろうとして怒られた(クラクションを鳴らされた)こともあった。 クラクションを鳴らされただけでは、すぐに忘れてしまうだろうけれども、こういうことがあったから、気を付けるようになる。未来、不意に曲がって大事故を起こすかもしれないところを、彼を通じて、そのやり方はまずいぞ、と教えてくれたのだと理解してお終い。
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