この世界で生きる事はもっとできる事があるからだとどこかで信じていたように思う 小さな感謝より劇的な達成感をどこかで味わおうとしていなかったか 目の前で衰弱していく人に結局何もできずに呆然として、私はいったい何をしているのか 自問自答しながら車を運転し、そしてわびる気持ちで涙があふれた まだお元気だった頃、至らないのに訪室のたびに笑顔で喜んでくれた人だ
どこに行こうと、毎日会いに来るから
病床で数日という妻に老いた夫は言葉を紡ぐ 愛おしいまなざしで妻の汚物を片付ける 意思疎通ができなくなってきた妻を抱き起こし、トイレへ連れていく 食事を口に運ぶ
こんな夫婦は、映画だけじゃなくて本当に存在するのだ
そんな2人に私は、何かできただろうか
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