担当を早々と持った。いつもはおだやかなのにと誰もが口をそろえていた。外科では、手術や慣れない環境で精神混乱を起こして一時的に別人のようになる事がある。例えば手術した事を覚えていなかったり、夜間暴れたりする。痛みも伴ってだろうか、その人は夜間問題になっていたた。それが昼間にも及び、骨が露わな肩をおとし、頑なにいらつきを表す。聞こえるほうの耳に話しかけた。少ししゃがんで目を見ながら話す。その人は、声をあらげて処置を拒否した。幸いまだたくさん受け持っていない為、手洗いに立った時をキャッチして景色の見える椅子に誘っってみた。少し笑顔になり、共に見ながら話を聞いた。配偶者が他界した事や、寂しい事を話、すっきりしたと笑顔になった。その夜から眠りは健やかになり、日中廊下で姿を見かけるようになった。せいぜい新米にできるのはこの程度の事だが、にじみ出る笑顔を一度でも多くできるるように、が目標である。
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