つれづれ日記。
つれづれ日記。

2012年01月29日(日) 白花(シラハナ)への手紙(仮)・15

そんなこんなでなんとか無事に大陸へたどりつくことができた。お世話になった船の方々にお礼を言って、船から大地に足をつける。
「ここがティル・ナ・ノーグ」
 お父さんの生まれ故郷であり、これから医学を学ぶべき場所。色々あったけど、ここから新しい生活がはじまるんだ。
 と、感慨にふけっていても仕方ない。お父さんからもらった紹介状と地図をたよりに歩みをすすめる。お父さんはティル・ナ・ノーグの生まれ。白花(シラハナ)に単身乗り込んできたもんだから、実家はお父さんの妹夫婦に任せてあるらしい。だからおばさん夫婦の家を拠点として学ぶべき場所を探せということ。せっかく根回りしてくれたんだし何よりも親戚に挨拶をするまたとない機会だ。地図を片手に港を歩く。お土産を買っていったほうがいいのかな。故郷から持ってきたものは海水につかって駄目になってしまった。でも現地で現地の物を買ってもしょうがないし、そもそもお店なんてどこにあるかなんて知らないし。
「あいたたたた……」
 声を聞いたのはそんな時。男の人、しかも高齢のおじいちゃんの声。あたりを見回すと小柄なおじいちゃんがいた。
 銀色の髪に瞳は灰色がかった青緑。わたしより頭一つ分背は低い。右手には杖を携えているものの、もう片方の手で腰をとんとんたたいている。
「大丈夫ですか?」
 ティル・ナ・ノーグの言葉はシラハナにいることに覚えた。実際に使うのは初めてだったから通用するか心配したけどなんとか通じたみたいだった。
「腰が痛いんですが? だったらどこかで休みましょう」
 辺りを見回して座れそうな場所を探して、一件のお店にたどりつく。そこには「海竜亭」とかかれてあった。






過去日記
2006年01月29日(日) 続・少女漫画談義
2004年01月29日(木) 書きたい病
 < 過去  INDEX  未来 >



香澄かざな 




My追加