つれづれ日記。
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2010年05月26日(水) 委員長のゆううつ。その2−1

 つい昨日まで学校に通っていたのに。今日は学校とは全然別の場所にいて。
 一寸先は闇と言うか。それとも事実は小説より奇とも言うか。
「どうしたの。たそがれちゃって」
「たそがれたくもなります」
 確か日暮れとか薄暗い夕方の時分のことを指すのよね。黄昏れ時とはよく言ったもんだ。
「先輩は元気でいいですね」
 遠い目をしながら隣を見る。加えて悩みがなさそうでいいですねとも言ってやりたい。
「どんな時でも元気でいなきゃ。委員長なんでしょ」
「昨日で解任されました」
 先輩の質問をばっさりきる。
 クラス委員は文字通りそのクラスをまとめる人で。転校でもしない限りは一年間有効。逆を言えば一年たてば晴れて一般生徒に逆戻り。リーダーシップを取るのが好きというわけじゃないし、細々とした作業が好きってわけでもない。じゃあどうして委員長になったかというと。それこそ単純な理由だ。
「先輩はすっかりなじんでますね」
 もっとも二年生になって指名や立候補したら別だけど。そんなことはおくびも出さず、あえて別の問いを投げかける。
「学校では目立ってたけど、ここじゃすっかり溶け込んでるみたい」

「ぼくももう少しあっちにいられたら、地球にもばっちりなじんでたんだろうけどね」
 確かにそうかもしれないけど。






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