前世療法を受けると何が変わるんですか？
インナーチャイルドを見つけると
今の自分が変えられるのでしょうか？

こんな質問を頂きます。

劇的な変化を期待されてのことだと思いますが・・・
急転直下で解決する他力本願を望むなら
きっと期待通りにはならないと思います。

時間を退行して過去を体感するこのセラピーは、
誰かが何かをしてくれるわけじゃないのです。

セッションを受けた本人が
過去の自分の感情や感覚に気づいて、
今の自分の中にストンと落とすことで
今後の向き合い方や捉え方に徐々に変化が訪れたり
今までとは異なる意識や行動が取れるようになったりする
小さな意識改革から始まるものです。
それが後に大きな変化をもたらすとしても、
初めは小さな小さな気づきという光の玉を持ち帰ってくるだけ。

その場でその光に気づく人もいれば、
セッションを終えて何日も経ってから「あぁ！」と気づく人もいる。
意識をしないうちに問題が解決してしまって後からよくよく考えると、
セッションを受けたことが変化に繋がっていたのかも！と感じる人もいる。
あるいは、全く気づかずに変わらぬ日常を送る人もいる。

他のセラピストさんから前世療法を受けたことがあるんですけど、
だから何だったのか、って考えると
特に何にもなかったんですよね・・・
と、残念そうにおっしゃいます。

何も無かった？本当ですか？
前世を垣間見て、あなたは何を知ることができたのでしょう？
それを知って、あなたは何を感じることができたのでしょう？
せっかく知ることができたのに、
せっかく感じることができたのに、
それを知って感じられたことを
あなた自身がどう受け取り、何を思ったのか、
それを自分で受け入れていないのはすごく勿体無い話です。

例えば、富士山を見に
富士五湖のひとつ精進湖に出かけたとしましょう。
その湖のほとりに立って雄大な富士山を眺めたとします。
空は快晴で、富士山の裾野までその輪郭がハッキリと見え
湖面には逆さ富士が見事に映りこんでいます。

精進湖で富士山を見た。空気がひんやりとしていた。
大きな富士山を見て綺麗だなぁと思った。
お天気にも恵まれて綺麗な富士山も見られたし、
すっごく幸せな気分♪
大きな富士山を見上げていると、人がとっても小さな存在だって思う。
自分の悩みも何だかとても些細なことに思えてきた。
美味しい空気もいっぱい吸ったし、
よし！明日からまた頑張ろう♪なんて思っちゃった。
今日はココまで来て良かったなぁ。
今度は夕日に照らされた富士山でも見に行ってみようかな。

こんな日記を書いたとします。
この日記には体験・体感・感想などが盛り込まれていて
きっとこの人物は、富士山の映像や写真を見ると
この時の感情や感覚を思い出すことでしょう。
体験が重要ポイントなのではなく、
体験をしたことで何を思い何を感じたのか、です。
その感情や感覚があるから、その体験が活きてくるんです。

これは過去生退行でも同じです。
どんな人物がどんな場面にあったのか、はあくまで体験で
そのとき、その人物が何を感じ何を思ったのかが体感。
その体験・体感を通して
あなた自身が何を感じ何を思ったのか、これがポイント。

どうも、過去生の体験が事実かそうでないかという疑問や
過去生が誰で何をしていたか、という点に意識を奪われて
判断や疑問だけがクローズアップしてしまい
先に自分の受けたセッションそのものをと否定する
「特に何もなかった」という残念な結論を持ってしまったようです。

セッションを通して受け取ったものを
先に否定してしまっては、変化が現れることも難しいでしょう。
だって、自分が思い感じたものを否定してしまっているんですもの。
受け取ったことを横に投げ出してしまわないで
とりあえず、何を受け取ったのか
自分自身を素直に受け入れてみて下さい。

興味本位だっていいんです＾＾
退行セラピーを受けてみたいと感じて情報を模索している人は
「自分を見つめ直してみよう」という心の準備をしている人。
そしてセラピーを受ける決心をした人は
そこからさらに一歩踏み出せた「自分を見つめ直す」準備の出来た人。

見つめ直す準備が整ったのなら、
今度は是非「ありのままを受け入れる」ことを
自分に許可してあげて下さい。
せっかく見つめ直そう！って決心して踏み出したのに
「セラピーが自分を変えてくれる」って期待をして
その期待が大きすぎて
見たもの感じたものをしっかりと受け取っていないのでは
その体験も時間もお金も、無駄になってしまいます。

受け取ったことを素直に受け入れることから、徐々に
自分の中に変化が起こっていくのだと、私は思います。
前世療法もインナーチャイルドも
自己の内面を見つめて気づきを得るセラピー。
自分の姿勢が自分に変化を与える
自分で起こすヒーリング力なのですよ＾＾