日だまりに咲く

2003年05月28日(水) 多重債務者の嘘2

消費者金融からの借金、総額310万円。

借りてない、二度と借りないと言いながら、散々嘘を積み重ね
身内を欺いてきた母の負債です。

聞き出した当日、主人は食事に招いた母を
アパートに送り届けるからと言ってふたりで車で出て行きました。
私は子供達を寝かし付け、主人の帰りを待ちました。
その間も、母の借金のことを考えると憂鬱で情けなくて...
何の解決策も見出せないまま涙ばかり流していました。

帰宅した主人は「怒らないで聞いて欲しい」と
母を送り際、借金の返済についてひとつの方法について話したと言います。
主人が導きだしてくれた結論はこうでした。
自分達で支度できるだけの金額ではない、しかしこのままではいけない。
1日でも早く返済して基盤を立て直さなければいけない。
その為には完済できるよう、大至急金銭を用立てなければならないので
実家に借りることにした、僕が保証人になるからと。

義父は昨年11月に退職し、現在は趣味を楽しむ毎日。
義母も専業主婦で家にいる人です。
義父母とも、働いて収入を得ているわけではありません。
年金は5年先から受取る手続きをし、現在は預貯金から生計を立てているのです。
退職金もこの御時世です。老後確実に安心できるほどではないと言います。

現役で働く母が、定年退職した娘婿の両親からお金を借りるなど前代未聞です。
もちろん私はその話を聞いて「大反対」しました。
そんな図々しいお願いはとても出来ません。
夫婦平等であるべき「家庭」が、母によって崩壊させられるのも嫌でした。
義父母に大きな借りを作ってしまう事で、肩身の狭い立場に置かれるのです。
自分が蒔いた種なら耐えるしかありませんが、
何故、母のことで義父母にまで迷惑をかけることができるでしょう。
どうしても嫌でした。情けなくて惨じめで悔しくて泣きました。

けれど、主人が私に話した時にはすでに話は進行してしまっていたのです。
「決めてきたことなんだ。怒らないで、泣かないで。解決は早い方がいいから」

送る車の中で、主人は母に自分の実家から借入れることを話し
実家にはすでに了承は取り付けてあるので
一度自分の口からきちんと話をして欲しい、と
母を携帯の電話口に出させ、義母と言葉を交わしたそうです。
その後、母はひどく落ち込んだ様子でアパートに戻って行ったとのことでした。

私は主人に懇願しました。そんな事までして助けなくていい、と。
嘘を重ねて作った借金で、手を差し伸べるには高額過ぎます。
自業自得の母が、これ以上借金で苦しんだとしても、
例えそれで彼女が自ら命を断つような事態が起きたとしても
私はもう構わないから、母子の縁を切るだけの決心もついたからと。

それでも主人は
「困った時にまだ解決できる手立てがあるんだから
 頼めるうちは頼んでしまえばいい。ずっとこのまま
 辛い状態を続けていくくらいなら、早い内に手を打った方がいいやろ。
 1,000万円借金があったわけじゃない。300万円で済んで良かったと思えばいいよ。
 言ってみれば、たかが金だぞ。そんなことで人生潰しちゃ駄目だ」
そう言って、母と話した一部始終を事細かに話してくれました。

「そうであるならば...」
私は下記の意見を交えて条件を出しました。
・今の母の収入で、返済と自立生活の両立は難しいこと
・現状でも妹の収入を当て込んだ生活をしていること
・また仕事が途絶えたら、返済も生活も成り立たないこと
・収支が不安定であれば、また隠れて借金しかねないこと
『母の収入をこちらで管理して、生活に流れる無駄金を作らない方法』として
返済が終わるまでの5年間、母をこの家に呼んで欲しいのだと。

ただ主人が長男である以上、たとえ期限付きではあったとしても
嫁の親を同居させるということになれば問題が生じます。
お金を貸した上、同居までされたのでは義父母も面白くないでしょう。
もちろん了承を得てからの話となってしまうのですが、
それでもお金を立替えてもらって野放しにしていたのでは
後々蓋を開けたら、また借金が出来ていた
などという事態も考えられなくもないのですから
きちんとした返済をさせ、これ以降借入をさせない為にも
監視が必然だと思うのです。

そんな話を数日繰り返しているうち、義父母が我が家を訪れました。
孫会いたさに遊びに来た、ということでした。
義母は言います。
「お義父さんはこの件に関して、最初に駄目だって言うてん。
 だから何も話してへんねん。絶対何も言わんといてや」
そうして義父に内緒のまま、義母の一存で大金が動く事になりました。
義母からの条件は、
・借用書と誓約書を取り付けること。
・返済計画書を作り、返済金額と返済期日を明確にすること。
・貸し付けたお金の使い道を一覧に残すこと。
といったものでした。

同居に関しても話をし、納得していただいた形ですが
後日電話で「できれば同居はやめといた方がええよ」と言われました。
当然、ですよね(^-^;

お借りした翌日には4社ともに完済の手続を済ませ、
それ以外に残っていたローンの支払いも完了しました。
そして今回の件は同居が絶対条件である事を伝え、母本人からも了解を得ました。
ただ、妹が父の元へ戻る事を拒み、生活費を負担してでも
母と一緒にいたいというのであれば、今の生活を維持したい。
そんな希望を母が話していましたので、
あくまで同居を大前提とした上で、妹が戻るにしろ、そうでないにしろ一度きちんと話し合いをするまでしばらく返事を待つ事にしました。
決まったら連絡をくれるという約束で。
その時、冗談まじりに
姉弟妹で少しずつ出し合ってくれるなら現状維持も夢じゃないのだけれど...
そんな話しを漏らしていました。私は聞き流してしまいましたが。
また借りたアパートを引き払わずに、妹がそのまま一人暮らしをするのも
ひとつの案だ、という話も出ていました。

さて、幾日経っても連絡が入らないので、
しびれを切らした私は妹にメールで尋ねました。
「お母さんと話し合いはしたの?」

すると妹から意外な回答が帰って来たのです。
「話したよ、お姉チャンとお兄チャンとで
 3万位ずつ出してくれるかもってはなしを聞いたよ。
 私が5〜6万出すことにして、みんなで生活費を出せば
 数万円プラスお母さんの収入とで、何とかやりくりできるって言ってたよ。
 ただ貯金もできないだろうし不安はいっぱいあるよ。
 それからは何も話してないけど、お姉チャン的にはどう考えてる?
 お姉チャンからは、お金を貸すには同居が絶対条件だって聞いてたけど、
 お母さんは家をでるつもりはなさそうだよ。
 私的には、借金返しきるまではお姉チャンのとこで
 確実に払って貯金をしてほしいんだけどな」

母は妹にどのような話し方をしたのでしょう?!
同居の話はまったく立ち消えになったような状態で
子供達が生活費の援助をした上で生活を賄って行くという話しになっています。
冗談ではありません!!
母の収入は13万円弱。返済は月額5万円でも5年はかかります。
私達からの仕送りを当て込んで返済と生活を成り立たせるつもりだなんて...
母の積み上げた借金を子供が返済するだけの話では、母は何も痛くありません。
これって、母親だからというだけで子供に強要するべきことでしょうか。
現在同居中の妹の収入を完全に自分の生活費の一部として捕らえています。

3歳で育児放棄された母親に、どうして今になって苦労させられるのか、
姉の私から言えば妹が気の毒でなりません。
早く本来の自分の家に戻りなさいと、今までも再三言ってきたのですが。
母をひとりひはできない...そう話す妹は優しすぎるのです。

母は、私達と目の前で話せばシュンとした態度を見せ、同居も仕方無しと
観念した様子も伺えたのに、家に戻れば妹に自分のいいように話している。
こんな母親の為に、私は主人や義父母にまで迷惑をかけて
本当に悲しくてやりきれない気持ちしか残りません。

私は話が食い違う点を妹にすべて挙げて伝え、
金銭的な援護はできないことと、同居を拒むのであれば
今後一切の問題から手を引くことを言いました。
親身になって動いた所で、お金工面するのに惨めな思いまでして
こちらがどれだけ悔しくて情けなくて泣いたって
借金した本人はその痛みをわかってくれていない。
降って湧いたような融資話にラッキーとしか思っていない様に取れるのです。
本当に申し訳ない、みっともないと、反省し恐縮する様子が伺えれば
主人にも気持ちは伝わると思うのですが、
どう贔屓目に受け止めたって、払いが減って良かった程度。
逆に、また300万円まで借りて使えるお金があるとでも思われたらたまりません。

本当に縁を切る事ができるのであれば、母とはもう関わりたくありません。

けれど、再び多重債務者への道を歩ませない為にも
今の収入を生活費として浪費せず、返済の為だけに充てていくよう
「給料の差し押え」と「当事者の監視」をしていかなければなりません。

と、いうのには実は理由があって...
母の気の緩みを証明する行動が、すでに起こっているからなのです。
完済してほどなく、家中の家具の配置替えを始めました。
足りないものを買い足す計画を立てたり、カーテンをオーダーしたと話したり。

とにもかくにも返済の為に今は出費を押さえるべき時なのに、です(-_-メ)

金銭的援助を依頼されたのが4月中旬、実家から借入れて完済したのが5月2日。
同居の話は借入れた日から先日まで、もめるだけもめて
こちらもサジを投げてしまいました。
主人も言います。
「無理に同居をしたところで、
 本人が『仕方なく来てやった』くらいに思っていたら
 同居は上手くいかないだろうし、
 お母さんが窮地に立って『同居して下さい』と言ってくるまで
 しばらく放っておいた方がいい」と。

妹に「すべてを背負う覚悟があるなら、そのまま母の元にいなさい」そう告げました。
そう言われてようやく妹もいよいよ自分のこれからを考えたようで、
数日経って自分は父親の元へ戻る事に決め、母にもそう伝えたとメールが届きました。

そうして一昨日、母から
「自分独りでは返済と生活の維持ができないので同居する覚悟ができた。
 どうか同居させて下さい」
と、やっと電話がかかってきました。

結論が出るまでに、いったいどれだけの時間がかかったのでしょう。
足下すら見えない濃霧の中で、やっと自分から助けを求めてきました。
自分独りではこれ以上、前進も後退もできないから、と。
主人に、義父母に、妹に、弟に、周囲の人たちに散々ため息をつかせた母。
これ以上、母を見限りたくはないので
せめて義父母への全額返済を順調に進めていけるよう
目を光らせて舵を取っていかなければと思っています。

「マイナス面ばかりを探っていれば互いに息苦しいだけの生活になる。
 これからは同居する利点をたくさん見つけて
 楽しい生活を送れるよう、みんなで頑張っていこう!!」
そう言って笑ってくれる主人に感謝です。
何度も何度も励まし、救ってくれた彼の存在はとても大きく大切なものです。
そして、ただ私の産みの親というだけで
無担保・無利息で、義父に秘密を作ってまで大金を融資してくれた義母には
感謝してもしきれないほどの思いでいっぱいです。一生頭が上がりません!!

母の返済が終わり、母自身の生活が軌道にのるまで
長い長い道のりになるとは思いますが、頑張って行きたいと思います。

これからが本当のスタートです!!


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里伽 [MAIL]