「蛇にピアス」/金原ひとみ 「蹴りたい背中」/綿矢りさ
今週は読書ウイーク? 「世界の中心で、愛をさけぶ」に続いて、「蛇にピアス」「蹴りたい背中」を読んできました。図書館の文藝春秋のバックナンバーですよ。 輪講の直前だったので、ざっと流し読み。だからあまり深いところを読めていない気がします。2つの話を合わせて1時間45分ぐらいで読んだわけですから。 ある意味、輪講の直前だから(現実逃避に)読んだのでは、という疑惑も。
以下、ネタバレを含む個人的な感想。
「蛇にピアス」 まず、僕の頭にない世界観なので、その文章を読むのには苦労しました。感想も困ってるんです。何を書いて良いのか。 いろいろ感じることはあるけれど、そのもやもやしたところを理解するには行き着かず、ピアスの大きさだけが大きくなっていく、、、といった話。このもやもや感は、本を読んで分かって欲しいところ。口ではどうしても伝えにくい。 特に後半、何かに急がされているルイの様子。私は単純にスリリングな展開に引き込まれてしまいました。 今だけを生きている? 未来は? 過去は? 何を考えているのか? 何を感じて生きているのか? ルイの生き方にどれぐらい共感? ある意味単純なルイの生き方。いろんな読み方が出来る作品だと思います。
「蹴りたい背中」 アイドルオタクの話です。ウソ。よっぽどニナ川はカッコイイ人なのでしょう(じゃないとあんな展開ふつうナイヨ? アイドルオタクってキモイ人多いんだよ〜)。 似たような境遇にある二人。ニナ川の行動に興味を持つ。恋愛しているのかな、それよりちょっと手前? でもね、いつの間にかハマって、いつの間にか嫉妬して、いつの間にかその人の行動に刺激を受けて。可愛すぎて、ついあいつの背中を蹴りたくなる。 私は“女の子”じゃないから実体験にはないですが、分かる気がします。最後のシーンは、ニナ川を安心させようとしたのかな、不器用な愛情表現のように思います。 冒頭で淡泊な主人公のイメージだったのに、読んでいると「全然淡泊ちゃうやん」というツッコミを入れたくなるストーリー。淡泊で言えば、一連を通じて描かれる淡泊な友情も見所かな。
トータルな感想では、やはり蛇にピアスが一つ上? まぁ、作品の与えるインパクトのせいかもしれないが、僕の年齢により近いからかもしれない。 芥川賞というと、難解なイメージが高いが、この両作品は確実に読みやすい。というか、誰でも読める。
あと、これらの作品についてどうこういう人もいるが、私はそれは言えない。なぜなら、芥川賞受賞の他作品と比較できないから。 また、芥川賞受賞の作品を読んだときに、感じた違いなんかを書こうかと思います。いつになるかは知りませんけど!
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