ぴょんきち活きる、生きる道
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2002年03月04日(月)

あっという間に3月に突入。いよいよカウントダウンな感じです。

最後の集金も、ほとんど終了して、あとは指定などを残すのみとなりました。

いつも通りの集金なはずなんだけど、
2月は日にちが少ないから、全然余裕なんてないはずなんだけど、

ゆっくり、何かをかみしめるかのように集金してました。
(ただサボってたともいう( ̄。 ̄)ボソッ)

もう集金しなくていいんだ♪と思うと嬉しいけど、
さびしさもイッパイだなぁと思われ。

やっぱ最後の集金だからか、印象的な出来事がたくさんあったしね。


90歳と80歳のカワイイおばあちゃん姉妹には、
おばあちゃん達が、それぞれ現役バリバリで仕事をしていた時に
使っていたという、ネックレスとスカーフを頂いた。

「ぴょんちゃんの花嫁姿が見てみたかったわ。」とポロポロ涙する
おばあちゃんの横で、私も泣いてしまった。しわしわの小さな手で、
力強く手を握られて、しばらくその場を離れることができなかった。
いつか、いつになるかはわからないけど、花嫁になったら、
絶対おばあちゃん達にお便りしよう、と心に決めた。

「夕刊の時に家に寄ってください」と伝言をされたお客さんには、
手作りのパンケーキとキレイな水色のパシュミナを頂いた。

そのお客さんとは、通学時によく駅で一緒になって
(私が大学完璧遅刻の時間帯だが(汗))
色々おしゃべりをしながら電車に乗っていた。
「女でも、力強く社会で生きぬいてね!!」
集金でも、拡張でもないのに、ただ一新聞屋にすぎない私に
わざわざ出来たてのパンケーキをつくってくれて、
じんわりと感激した。

「ご指名で集金に来てほしいとのこと」と店長からの電話を受けて、
最近、なかなか集金が取れなくなったお宅に伺った。

なかなか集金が取れなくなったのは、去年の秋頃から。
それまでは私の集金時の長居スポットの常連宅だった。

「赤ちゃんができたの!」
嬉しそうに微笑む奥さんの姿に、私も幸せな気持ちになったのは2年前。
集金に行くたびに、少しずつ目立っていくお腹と、これから生まれて
くる赤ちゃんの話しで盛りあがった。
「旦那は、男の子がいいって一点ばりなのよー」なんて。

出産予定日をはさんで、集金にお伺いすると、
カワイイ赤ちゃんを抱いた奥さんがいた。男の子だって。
「ヨカッタですねー!!」集金も忘れ飛びあがって喜んでしまった。
そしてそれからは、赤ちゃんの成長を見るのが楽しみで仕方なくなった。

それが、パタリと途絶えたのは去年の7月。
やっと旦那さんに会えて集金が取れたのは、すでに10月に入った頃だった。
「嫁サンと離婚したの。俺、バツイチ。」
集金が取れなくなって、もしや?とは思っていたけれど、
夫婦間のことで仕方のない話なのかなと思ったけれど、
やっぱりショックだった。

前置きが長くなってしまったけど(汗)今月の集金に訪問すると、
「おお!お姉ちゃん元気ー??俺は離婚してから元気ないよー」
と旦那さんがカラ元気っぽく迎えてくれた。どう返していいのやら(汗)

「今日が最後の集金なんです。今までどうもありがとうございましたー」
とお礼を言ってさぁ帰ろうとした時、
「お姉ちゃんは彼氏いるの???」と聞かれ、
「あははははははー(^〇^;)」ととりあえず笑顔を返すと、
「今度食事でもいかへん??俺、お姉ちゃんのこと前から好きだったんや」
と、突然言われた。
が、ものすごい条件反射的に即、
「あ、結構です(^^;)」と素で言ってしまった。
笑顔は崩さなかったけど、奥さんと仲良かった分、ますます哀しい気持ちに
包まれましたさ(哀)

とにかく最後の集金は、色々なモノをたくさん頂き、
たくさんの握手を交わして、終わりを迎えようとしています。

「私、この区域にものすごく根付いていたのね」

そんな実感でした。



ぴょんきち