私が火垂の墓でなんで泣けないのか解った。 それは泣いてる余裕がないからでした。 泣く以前に腹が立って腹が立ってもー。 つうか泣いてるバアイちゃうねんもっと怒らな! 戦争という理不尽な出来事に!そして それにいともかんたんに飲み込まれてしまう人間の愚かさ弱さに!! どん!!(机を叩く)
たぶん、あれがまったくのフィクションであったなら何にも考えずに、 物語だけに感情移入して止めどもなく泣けたことでしょう。 泣かせる切なすぎる演出の数々、そしてなんといっても節子のあの演技! うわーん!節子ー!
が、それらをふと現実に重ね合わせてみた時、例えば冒頭の駅のシーンでそこここに転がっていた死にかけの子供たち一人一人にも同じような(もしかしたらそれ以上の)悲惨な出来事が各々降りかかっていたはずだし、当然その何百何千倍の悲しい物語が存在しているはずだし、親戚のババアはがっぺムカつくがあの人をそうさせてしまった原因だってないわけじゃないし、 そして突き詰めればつまりこれは過去だけに限った話ではないわけであり。
そんなことをぐるぐると考えていれば、そら泣いてる余裕なんてないちゅうねーん。
別に泣くのがダメとかそーいうことをゆってる訳じゃないですよ? ただ、私にとってはなんも考えず大泣きしたい時に観る映画ではないのですな。
というわけでなんも考えずにただ大泣きできてスッキリできる映画情報募集ちゅう。
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