思い立った旅路その2 - 2003年04月29日(火) 午前8時半過ぎ。 寝汗をどっぷりかいておきる。 寝すぎた。 広島のじょー○さんには9時には行くといってある手前、遅れるという旨の電話をする。 出ない… 昨日電話をしたときに「わしゃぁ、午前3時くらいまでは大学におるけん…」などと似非広島弁で言っていたのできっとまだ寝ているのだろう。 こちらとしても都合がよいので、そのまま彼を寝かせておくことにする。 しばらく走り、のどが渇いたのでコンビニで朝食とお茶を買うことに。 そして、そのコンビニでとんでもないハプニングに遭遇する。 自分の車をコンビニの駐車場に停車させ、いざ店内に入ろうとした。 そのとき、1台の軽自動車が自分の車の隣に止まっているのを横目で確認していた。 助手席には子供がゲームボーイアドバンス(旧式)で遊んでいる。(我ながら凄い観察力) コンビに入り口のごみ箱付近で何かが動く気配を感じ振り返ると、その軽自動車がそろそろと音もなくバックしている。 しかもよく見ると運転席には誰もいない。 駐車場の傾斜で車が動き出したのだ。 このままだと道路に出てしまう! しかも交通量のある国道だ。中には子供が乗っているので、最悪の事態も考えられる! 僕はとっさの判断でその車の運転席を開け、思いっきりサイドブレーキを引いた。 間一髪難を逃れたのである。 子供は相当動揺していた様子で、半泣きで店内で買い物をしている母親のところへ走っていった。 そして子供が「あのお兄ちゃんが助けてくれたの」と説明したのにもかかわらず、その母親ときたら会釈ひとつもなく子供を連れて立ち去ってしまった。 まったく最近の母親ときたら何を考えているかわからない。 自分の子供が危険な目にさらされていたってのに。 まぁ、そんなおっさんみたいな発言はこのくらいにしておいて。 午前11時くらい。 電話をして彼を起こす。 住所を聞き、家へ向かう。 午前11時半くらい。 彼の家到着。 車を広島大学の駐車場へ置き、ビバ観光。 彼のいる東広島市というのはわりと広島県でもはずれのほうらしく、快速電車でも30分くらいかかるという。 向かったのは、宮島。世界遺産のある場所。 JR宮島口駅で降り、フェリーで5分ほど到着。 お手軽にいける世界遺産だ。 今まで写真でしか見たことがなかった厳島神社の大鳥居。 実際に見ると相当巨大で、迫力のあるものだ。 J君の話だと、最近色を塗りなおしたらしい。 大鳥居の周りは遠浅というか、砂浜になっており、ちょうど我々の行った時間は引き潮の時刻だったらしく、潮干狩りに訪れた人でこれまたごった返していた。 一通り島を見学して再びフェリーで戻り遅い昼食に。 そこで、名物の穴子丼を食べる。 僕は今まで、穴子というものをすしねたと天ぷらでしか食べたことがなかったのだけれど、そこの穴子は小ぶりのもの(たぶん)を炭火(たぶん)で焼き、食べやすい大きさにぶつ切りにし、醤油ベースのたれを薄くかけただけというシンプルなものでいかにも昔から伝わる伝統の味という感じだった。 しかも、驚いたのがタレの味。ぼくはうなぎのタレのように、ちょっと甘いものを想像していたのだけれど、ここの穴子のタレは甘くはなく、上質なだしと醤油の味(本当にシンプル)だった。 さらにいえば、歯ごたえは決して軟らかくなかったのがまたおもしろいなと感心させられた。 食事の後は広島電鉄、通称広電に乗り、広島の街のほうへ。 来るときはJRの急行列車に乗ったのだが、広電は各駅に止まるので、流れる景色も先ほどよりゆっくり。 観光客丸出しで外の景色を見ていた。 またしても驚いたのが、広電は広島の街中を路面電車としても走ることだ。 僕の地元札幌の路面電車といえば、完全に路上のみを走るもので、電車とは全く別の乗り物という意識があった。(地下鉄もタイヤで走るからそう思っていた…) 乗ったときにはレールの上を走っていた広電はあるところを境に交差点では信号待ちをする。 僕は電車マニアではないけれど、ちょっと感動した。 さらに、路面電車の癖に、3両もある。 路面電車でこういうのもありなのかと思った。 さて、広島の街中で降りたJ君と僕。 広島市民球場の横を通り(この日はデイゲームで広島中日戦が行われていた)、広島県もう一つの世界遺産である原爆ドームへと向かった。 少々補強工事を施したとはいえ、原爆が落ちてからそのままの形で保存されている原爆ドーム。 間近で見ると、その衝撃のすさまじさが本当によくわかる。 その近くでは戦争反対のデモ行進が行われていた。半分は外国人だ。どうやらイラク戦争反対のデモ行進のようだ。なんか珍しい光景だったので、それも写真に収め、さらに原爆の資料館にも立ち寄った。 資料館の中に入ってみると、そこもやはり外国人の姿が多い。 彼らがどこの国の人かはわからないが、アメリカの人だとすると、どういう思いでヒロシマを訪れているのだろう? 唯一核を実戦で使用した国の人が唯一核を落とされた国へ来る。 なんとなく、重みがあるように感じた。 歴史を勉強した後はまたまた広島の名物を食べに。 そう。お好み焼きでございます。 ぼくはこのとき広島風のお好み焼きというのを初めて食べた。 生地が大阪風よりも薄く、もちもちとしている。 そして、焼きそばが入っていることが決定的に違う点だ。 お好み焼きを堪能した後は再びJRでJ君のおうちへ。 少しテレビを見て待ったりしたあと、飲みなおしに近くの居酒屋へ。 かる〜く飲むつもりが、結構飲んでしまった。 彼は飲みだすと止め処なく語りだす。 頭の悪い学生が多くて困るだとか、今後の自分の行く末が不安だとか、そういう話をひたすらしていた。 もちろん、楽しかったのだが、本当に彼はよく飲むなぁ。 そうしてその日はJ君のお宅に泊まりました。 ...
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