桜の花びら
早瀬桜姫



 非常事態

古文書学の先生が何かかわいい。
東大の史料編纂所からきた先生なのです。

彼が先週の火曜日に何かを終わらせてとても開放的な気分
だったそうな。「やっと終わったぞ〜!」と思い、伸びを
していると、烏龍茶が目に付いた。
それを手に取り、ぐびぐび一気に飲む。
腰に手をかけ飲む。
「あ〜おいしかった」
と思った瞬間何かに気づいた。
「これ、1ヶ月前のじゃなかったっけ???」

気づいた途端青くなる先生。どうしようとうろたえる先生。
奥さんに電話してみることに。

「あ、Kさん?実はさ〜1ヶ月前の烏龍茶飲んじゃったんだよね、どうしよう。食中毒になっちゃうかもしれない…」
「だーいじょうぶよ。お茶が腐るわけないじゃない」

そのまま電話を切られた先生。不安は大きくなる一方。
帰り道、ふと昔のことを思い出す。
そういえば、O-157が流行った時に行き着けの医者の先生が
O-157に効く薬を作ったとかいってたなぁと。
それで、しばらくぶりにその医者の先生の元へ行く。
その医者に事の次第を説明し、薬を貰う。
少し安心して、その薬を飲んだ。
それからしばらくして次第におなかが痛くなってきた。
それからはもう最悪の事態に。
これは非常事態だってんで、うちの大学に電話。

「あのー、お、お腹が痛くて、明日…授業で、できません…」
「そうですか、また明日電話してください」
「非常事態なんですって!明日いけません!」

と色々と説明をし、何とか休ませてもらえたらしい。
それからは動くたびにお腹が痛くなる始末。
だから先生は先週の授業を休講にした。
本当に大変だったんだろうけど、その話をしてる時の先生は
なんとなくかわいかった。そして面白かった。



2004年06月09日(水)
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