世を忍ぶ仮の日記
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画廊のアルバイトが終わりそうな時間にO町の女ドンファンと画廊で待ち合わせをし、画廊の展示を案内して、仕事終了。 「あ、タイムカード押さなきゃ」 O町の女ドンファン、小さな画廊の中にもタイムカードがあるということにあっさりと声を出して関心する。 「へえ、タイムカードとかあるんだー」 オーナー、全く気にしない。 「まあテキトーに振り込んでるからあんま意味無いねんけどなー」 「私もしばしば押し忘れてますからねー。だいたい、交通費とかってどうなってるのか知らないくらいだし」 「あんたー、他の人はちゃんと交通費を下に書くねんで。書いとき」 そうか、交通費無しの値段でアレだったんだ……。次からちゃんと交通費書いてみよう。 オーナーとは今日は「人品と罪悪感の稀薄さについて」というテーマで二人で途方に呉れました。 途方に呉れるよなあ。 「謝ったじゃん!」で済まされるともうどうしようも無いもんなあ……。
それからO町の女ドンファンとショッピングに繰り出し、私はバーゲン品のキャミソールを買いました。赤いキャミソールだぜイエーイ! セクシーガールになりたーい! O町の女ドンファンは大手弁護士事務所の事務という仕事柄、最近は地味な恰好しか出来なくて苦痛で苦痛で仕方が無いらしい。 「どうしても守りに入らざるを得ないのよ。露出も控えないといけないし。仕事場、女の人が多いから、敵に回す訳にもいかないもん」 確かに、音楽教室の先生の時には胸と背中とお腹を出さなきゃ気が済まないという根性を持っていたのに、最近は黒い服で無難に纏めることが多い。 ダメだー! 仕事なんかやめて魔性で生きていってくれぇええ。と心で叫んだ。 いつも胸とお腹を出していた貴女に戻って……戻って欲しい。 一緒に御飯を食べました。 有名どころのチェーン店。味が求めていたよりも2ランクくらい低くて不満足。 これはもっと安いチェーンの店でももっと美味しいものがあるだろう、と思わせるコースの品々。 水牛のモッツァレラは美味しかったけど、モッツァレラじたい久しぶりに食べたから単純に恋しかっただけかもしれんし。 今度女ドンファンとデートするときは予めオーナーに美味しいお店を教えて貰ってから行こう。 女ドンファンと真面目に語らいながら、ついケーキに目がいくので止められた。 いやーんケーキ食べたいんだもん。美味しいのが。 女ドンファンは最近、名前を返上するくらいに全然ドンファンしてないらしい。 「だってときめくような男がいないんだもん。全然ときめきが無い!」 叫びそうになっている女ドンファン。 そういえば私も昨今ときめいておらぬの。振り返ってみたらジョニーくらいじゃなかろうか。ああんジョニー、遠い人。 早めの時間に解散して、最寄り駅に着いた頃には酒をかっくらわないと家に帰れないような気分になっていた。 ワインも不味かったんじゃよー。 というわけで、もう画廊でバイトも確定したから例のホモ疑惑の飲み屋に入ってみたら、今日はなんと一人で頑張るバーテンさんの日だった。 曰わく、料理人さんの方は体を鍛えているらしい。それゆえのマッチョだったのか! やっぱ料理人さん攻め、バーテンさん受けで! 私は勝手にほくそ笑む。 最初の一杯を口に入れようかという頃、前回飲んだ時に隣の席に座っていた酒マニアの人がまた隣に座った。 「あら? 前にお会いしましたよね?」 声をかけたら、高い酒をロハで飲ませてくれた。 大吟醸の日本酒飲み放題。 美味な日本酒はなかなか飲めないのでたくさん飲んだ。うっしゃっしゃ。 アリスのお店にあった靴の形をした青いリキュールがあったので愛でつつ、酒を飲んだりして遊ぶ。 深夜になってくると突如客が増える。 スナックのママさんがギャグで「あんたら(店の男)二人で今度結婚するんじゃないの?」とキップのいい言い方で私が最も訊ねたかった一言をスパっと聞いたりしていたので、ついノリで 「えー! キャー! どっちが花嫁衣装?」 てそこで思い切りテンションが上がった。 あーたのしー。 奥の方の席に移動していたら、今度の隣の人と仲良くなって、シークワーサーを飲ませてもらった。 その後しっちゃかめっちゃかになりつつ、誰かにお茶も奢ってもらって、私は最初のカクテルとお通し代だけでへべれけ千鳥足になって帰ることになった。 いやあ、ええわあ。 男の方って最初は必ず映画か食事で口説こうとするんやなァ。
メールアドレスすら教えず眠いと言って近所のスナックのママさんに連れてって貰うようにして消えた。
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