米国発 金融危機関連情報

2009年06月30日(火) 米国住宅ローンの残高1300兆円

米国住宅ローンの残高の巨額さ(1300兆円)
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/d9d09f37f9c72c54668967937372dc12

その残高は、$13兆(1,300兆円)です。わが国の政府部門(国+地方)の総負債(1,100兆円)より大きい。(注)わが国の住宅ローン残高は約200兆円と、米国の約7分の1です。米国では、1世帯当たりで、日本の3倍の額になる住宅ローン(借金)を抱えています。

他方では、この1300兆円を貸した金融機関があるということです。これは、住宅ローンの債権(回収権)が「原資産」です。住宅ローンを払えない世帯が増えれば、金融機関は多額の損失を蒙ります。

日本で、政府財政がいよいよ困窮し、国債(国家の借金)の市場価格が暴落すればどうなるでしょう。国債を買っている金融機関(銀行、証券、日銀、郵政公社、年金基金等)は巨額損失を蒙り、即日に、金融危機が起こります。

世界最高の残高である日本の国債は、短期証券(102兆円)と政府借入(57兆円)を含むと、833兆円(07年9月末:財務省)です。この1.56倍もの住宅ローンですから、大きさが了解できるでしょう。

この住宅ローンは世帯の負債であり、同時に、金融機関の資産です。住宅価格が下がると、世帯は返済が困難になり、金融機関に不良債権が増える。そして金融が機能不全になってゆく。

日本での833兆円の国債価格の暴落(20%以上の下落)に似た事態が、07年8月以後の米国で起こっていると考えれば、その重大さが了解できるでしょう。


 < 過去  INDEX  未来 >


石田ふたみ [MAIL]

My追加