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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
田中学院 夏休み編 田中学院も公立学校同様に夏休みに入った。本日は教職員たちに注目したいと思う。 まず毎度おなじみ上田明。生徒からは『保健室の先生』と呼ばれる存在である。当人はちょっと不満だが間違ってはいない。そして人手不足のため非公認部活動オカルト研究部の顧問をしている。実のところ、学院特有の秘密団体『田中シンクタンク』の一人だが、夏季休業中ということで、だらけ切っていた。 ただし、保健室でだが。 保健室にあるソファーにひっくり返っていた。その姿勢のままうちわで顔を仰いでいる。 「毎年ながら不満だ」 部活動、もちろん運動部があるため容易に休むことはできない。いつ怪我して生徒が運ばれてくるかわからない。 「救急車でもなんでも呼んだ方が早いのに……」 それでも急患を見て救急車を呼ぶ判断は上田にある。応急処置を施すという点も彼の役目だった。 「あー、なんでもいい。クーラーが欲しい。百歩譲って扇風機でもいい」 しばらく、ひっくり返ってぐだぐだしていたが起き上って、パソコンを開く。 「ぐだぐだしても仕方がない。書類でもまとめようか」 そこにノックが聞こえた。人がやる気を出したというのに……と思う。 「上田先生、差し入れが入りましたよ」 事務員の渡辺益雄だった。 「差し入れ?」 「ええ、中等部の教頭先生がアイス買ってきてくれたんで」 「はーい、今行きます!」 上田明、暑い日は我慢しない男である。
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