|
気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
寒いな〜と思ったら、一番寒いという日だった。 田中学院 客来ない 「ここ、三階だからかなー」 良介が言った。幽霊に変装した面々が不満な顔をする。 「暗いからなんか不便なのよ」 「特にミステリーなことが起こるわけじゃないのに。本も読めない」 「早くかわいい子来ないかしら」 「どうでもいいので、この部長をなんとかしてください」 「右に同じく」 そこに中等部2年の野田晴仁と中野冬季がやってきた。 「あ、岡崎さんだ」 「ここにはまだ誰も来ていないのですね。今、呼んできます。下は混み合っているので空いているところを探していたんです」 その後、小学部の子どもたちがやってきた。良介はにこやかに言った。 「はい、みなさん。ようこそお化け屋敷へ。このお化け屋敷の中は迷路になってます。そしてカギを探さないとお化け屋敷から出ることはできません。ちなみに制限時間は10分です。皆さんは無事に出られることが出来るかな?」 人の良さそうな良介に対しわいわいと茶化す子どももいたが、それらを無視して、三人ずつ中に入れた。 男の子三人、中に入れば真っ暗で何も見えない。足元を何かがするりと抜けた。「うおおお!」声を上げる三人。電球で作られた火の玉が光りだす。 「びっくりした!」 三人が口ぐちに言う中、笑い声が聞こえた。その声にも驚く。 「ふ、ふふ、ぐ、ふふふ、ふ、ふふ……」 気味の悪い笑い声だった。 暗闇中の迷路のために、手さぐりでたどり着いたのは、少し開けた空間だった。お化け屋敷よろしく段ボールであろうお墓、劇で使われたのだろう木の模型、そして一か所明るい場所がある。そこへ近づくと、岩の上に紙があった。 『次の問題に答えなさい』 「なんだ? コレ?」 「クロスワードパズル?」 「え、と何々? ヨコカギ1.著名な作家、マイク・山田・チャールズの傑作『名探偵○○』?」 クロスワードパズルの内容がマニアックすぎて答えられず、その先に進めない。出口が隠されてないのである。 「なんだよ、コレ?」 「なんで出口ないんだよ!」 「戻ろうぜ」 戻っても入口が消えていた。ただ単に黒い板状の物で塞いでいるのだが。それでもパニックになりつつある男の子三人組は泣きべそをかきそうになったところで入口が突然開いた。 「はーい時間切れです」 良介はにこやかな顔で三人に伝えた。
|