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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
終わるのやら。 アマレウ夫人は顔を曇らせた。もちろんこれは演技だったがルヴィアはちょっと笑いそうになる。夫人の演技は大げさでも不自然でもなく、彼女は素直に「上手い」と思った。 「ええ、最近、この辺りの獣が騒がしくて、それで使用人のハルツに屋敷周辺を見て回るように頼んだのですが......そんな怪物の話は聞かないわ」 「ええ、そうでしょうとも。私が聞いたのはここから怪物が現れたと聞いたのですから」 男が笑った。そしてその姿を狼のような姿に変える。ルヴィアは夫人を庇うように前に立ちはだかった。 「なるほど。獣人とは珍しい」 「死にたくなかったら、この森から出て行け。今にこの森は戦場となる」 「獣人、お前の狙いはなんだ?」 「この森からエルフを根絶やして、自分の森とする。それだけだ」 「獣人でも、お前は獣の血の方が濃いのだな」 「それよりもアンタはなんだ? 人間じゃないのだろ?」 「知らない方がいい。私にはこれは簡単すぎる。お前の相手は、あっちだ」 ルヴィアは指を指した。獣人の後方からアニムとウルバ、ガーシアが囲った。 「獣人か。ウルバ、どうする?」 「やるさ」 ウルバが剣を抜く。アニムもあまり見た事がない異国の剣だった。そして、その剣を構えるとウルバの雰囲気が一気に変わった。危なっかしい落ち着きのなかったようないつもの様子から、静かで落ちいてそして鋭いものをアニムは感じる。
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