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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
職場は中の方が寒い。 エルフの集落は開けた場所にあった。 「もちろん、人間には見えないようになってます。この森全体に魔力が込められてます。まっすぐ進むだけしかできないようにしています」 一人がそう説明した。衣服や装飾品をみれば多分、長の次くらいの地位にいるエルフなのかもしれないとアニムは思う。 「あなた、名前は?」 「アニム」 エルフには姓がないので、それを省いて答える。 「まあ、あなたがアニムなの?」 「知ってるのか?」 「知ってるも何も、有名人よ。今夜は楽しい宴になりそうね。皆喜ぶわ」 多分、今夜はゆっくり出来るようではないようだ。 「あなたのことをさる方から聞いたの。人間に酷い目に遭いながらも、旅ができるのね」 「それは人間は、全部が全部悪いわけじゃないからだ。別に人間の全てを認めてるわけじゃないんだけど」 「きっと皆が皆、理解できることではないことでしょう。でも、私は信じてもいいと考えてます。長い間あなたが人間の中にいて、こうしていることは事実ですから」 なかなか柔軟な考えを持ったエルフだと感心する。
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