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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
そのため、お出かけ。 「それが、普通の魔族だろ?」 手段を選ばず、ためらい無く命を奪うのは非道とされる魔族。目の前の魔族はそれをしない。 「魔族だからといってそうそう人間の命を奪う奴は本当は少ないんだよ。俺がアンタの魔力を吸い尽くさないのは何故かわかるか? 少しでも長くいい思いをしたいだけだ。そのためにアンタを救う。自分の欲求のためだ」 森の中がざわめくような気がした。 「おいでなすったよ」 ブロードは身構える。表情は飄々としているが殺気立っているのがわかる。 「なんだ、お前? 人間まで連れて来ちゃったのか」 子どもの姿をした魔族だった。十歳ほどの少年の姿で無邪気な笑みを浮かべている。 「俺の方に用だったのか?」 「そうだよ。人間なんかより同族や神族の方がいい魔力に決まってるじゃないか」 「お前は姿もガキだと中身のガキなのか? そんなの決まっているわけねーだろ」 ブロードが俺を指差した。身体がふわりと浮いた感じになる。前にも同じ感覚、これは強制的にどこか別の場所へ移動させる魔法だ。 「逃がすかっ!」 少年の姿の魔族が叫ぶ。ブロードの魔法が吹っ飛ばされて自分は地面に落とされた。 「って!」 「悪ィ、失敗した」 ブロードが振り向かずに言う。自分を巻き込んでしまったことに悔やんだ声だった。人間には魔族に有効な手段は少ない。 「気にするな」 ただ、少ないだけだ。俺は持っている。
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