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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
準備運動が大切です。 モルデルドが完全に消えた。パイル=モーメンはぼんやりとその光景を見つめている。 「おい、本物はどこだって聞いているんだ」 「......もういない」 「いない?」 「ダミーではあるが、本人でもあるんだ。ダミーが消えたということは、本人も消えたんだ」 「死んだのか?」 「......もともと魔法に耐えられない身体だったんだ。なのに無理矢理ダミーを作れと言った。私はそれに従っただけだ」 「そうか。じゃあ、もう終わったってことか?」 イリンダは不服そうな目をブロードに向けた。 「いや、まだだ。私はまだあなたの魔力を手に入れて......」 パイルがそこで身体を折った。力尽きてうずくまる。 「無理するなよ。俺は、別にアンタを殺そうと思ってない。でもそのままだと殺してしまう。だから、もう去ってくれ」 ブロードは魔力を立ち上げる。強力な移動魔法をパイルに浴びせる。 「あっ」 パイルはそこからいなくなった。 モルデルドの遺体は学校のモルデルドの自室で見つかった。イリンダはやはり不服そうだった。それでも医師や神父を呼び、丁重に弔うことになった。
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