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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
ですね。 「久しいな、ブロード」 「やっぱりか、アニム」 久しぶりだが懐かしくは感じない。目覚めては何かと絡んでくる人物の一人。腐れ縁だった。金の髪を垂らした浅黒い肌をした中性的な青年。素直に彼は美男子だと思う。 「思ったより早く目覚めてよかった。もう潜伏は飽き飽きしていたんだ」 「ほう......で、お前はなんで手を貸している? つーか、金がからまねーと動かないだろけど」 「失礼な! って、言いたいところだが、実に正しい。大金が絡んでいるとどうしてもな」 「積もる話があるだろうが、私は失礼する。くれぐれも今は騒がないでほしい」 イリンダは釘を刺してから部屋を出て行った。ややこちらを気にしているようだったが、廊下の闇へ消えていった。 「だいぶ長くいたのか?」 ブロードが尋ねる。目の前の青年は見た目こそ青年だが齢約百年のエルフだった。それも出生率の低い男のエルフ。希少動物みたいなもの。 「まあ、1年ほど」 「1年?」 「そうだ、お前のために1年無駄にしたようなものだ。ま、大金のためだ」 「その大金、どっから出て来る事になっている?」 「グオンのポケットマネーだ」 フォーランズ国ではなく、個人で動いているようだ。ブロードは首をひねる。 「......で、お前は今までどうやって過ごしていたんだ?」 「魔術による幻覚で女の姿になっていた。一緒にメイドの修行だ。明日からはお前は魔法でどうにかならんか?」 「お前のついでに俺のも頼むよ」 「いや、それがどうもな......うまくゆかんのだ。モルベルドのやつらには何かいる」
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