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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
とりあえず、ご入学の方、ご入学おめでとうございます。 なんとつまらないことに巻き込まれたのだろう。 ブロードは思う。久しぶりに目覚めてみれば、そこは棺の中、それもガラス製の蓋であり教会らしい天井が見える。 人を何扱いしたのだろう、と思いガラスの蓋を持ち上げて起き上がり、ゆっくりと床に置いた。壊してもよかったのだが、後で弁償とか言われたら面倒だった。と、いうかどうやら面倒なことにすでに巻き込まれている状態らしい。 眠るところには十分注意している。誰も踏み入れそうにない山や森の中の木の洞や洞窟、穴、とにかく目立たないところを選んでいるのだが、たまたま発見されてしまったらしい。 とにかく出よう。人に見つかるのは面倒だ。建物の中を見回して扉を探す。すぐに大きな両開きの扉が見つかってそこへダッシュ。カギを外して出ようとした矢先、人の気配を感じた。 「誰!?」 甲高い、悲鳴に似た女の声。ブロードの背後からした。振り向けば、明かりが一つ灯っている。暗いので人影しか見えない。 「泥棒なら、残念です。天罰が下るでしょう。お死になさい」 先の甲高さが消えて、冷たい言葉がひびいた。 「おっかねえよ、それ」 「では、早く立ち去りなさい」 「どのみち、そのつもりだ」 立ち去れ、と言われたのなら大人しく喜んで立ち去ろう、ブロードは扉に手をかけて力を込めた。扉が開き外に出られると思ったが、そこにがたいの良い男が立ちはだかっていた。 「先客がいるとは思わなんだ」 男はにやりと笑った。その後ろにも、やはり体育会系の男が2、3人。 「おお、同業者か? よく殺されなかったな」 男たちが笑いつつも後ずさりしている。 「仲間がいたのか?」 と後ろから女の声。 「違う! とにかく俺は出て行く!」 ブロードはそう返した時、何かが足下に転がって来た。男たちは遠くの方で笑っている。 「っ下がれ! そいつは爆弾だっ!」 「っはあ?」 女の言葉に驚き、ブロードは無意識かつ瞬時に魔法を作った。それが、爆弾不発効果(一時的)となり、不発のままの爆弾を拾い上げて遠くで笑う男たちに投げつけた。 男たちが笑うのをやめて騒ぎ出し、ややして爆発音が轟く。 「ふう。じゃあ、俺も出て行くから」 ブロードは男たちが逃げていった事を確かめ、出ようとする。 「待て!」 呼び止められた。女がいつの間にか近づいていて、空の棺とブロードを交互に見ている。 「あなた、まさか、ここから......」 ブロードは逃げようとしたが、女が素早く何かをした。扉が閉まった。いくら力を込めても開かない。諦めた。
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