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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
右「お前、いい色だな」左「だろ? この色出すのに苦労したんだぜ」(すんません。適当です) 年一で証明写真必要なのですが、年一なんでこれで充分です。ま、履歴書は撮ってもらった方がいいのかな? でもなんかこっちはうまく撮れた試しがない気がする。 オルパの水槽は丁寧に港まで運ばれた。港に着くと彼女は海へ飛び込んだ。 「バルク様、アニム様、ありがとうございました」 オルパが丁寧にお辞儀する。俺たちもつられてお辞儀した。 「バルク様の歌声、本当にすばらしいです。ぜひぜひ仲間のみんなにその名を広めたいと思っています」 「いや、広めないでくれ。頼むから」 「そんな、ご謙遜を。出来れば少しお待ちください。お礼をしたいので」 オルパは海に潜る。そのまましばらく待っていたら戻って来た。 「人間がよく集めている貝です」 「ありがとう」 いろいろな海藻やゴミがひっついた大きな貝をアニムは受け取った。 「では、バルク様、アニム様、お別れです。さようなら」 「ああ、元気でな」 「きっと、きっとバルク様のことは伝えますから!」 「なんか、嫌がらせか!」 人魚は無事海へ帰り、主導者を役所へ突き出し、無事に賞金を手に入れた。打ち上げする事になり、アニムと俺はやっぱり安酒場へ行った。 「ところで、あれなんだったんだ?」 あのこ汚い貝をアニムに預けたままだった。 「さあ、人魚だから真珠っていうのが相場だが......」 アニムは貝をナイフでこじ開ける。中には、乳白色の大粒の真珠が入っていた。 「すげっ!」 「ほほう」 思わず声が上がった。アニムが真珠を取り出したとたん、それは黄色く変色し光沢を失った。 「なっ!?」 「げっ!?」 これはどういうこった? 真珠は一瞬にして価値の無さそうな古い真珠となった。 沈んだ気持ちで俺とアニムは酒を(アニムは野菜ジュースだが)舐めた。 後に宝石商へ見せたところ、あれは塩真珠というもので、きれいな海水に浸しておけば半永久的に美しく保つもので、ひとたび手で触れれば古びた真珠のようになってしまうという代物。もちろん、手に触れれば価値のないものと成り下がる、という。 ちなみに、価値がある状態で売れば、今回の報酬の十倍は堅いらしくアニムが地団駄踏んだのは言うまでもない。よって「小生までその貧乏が移った」などとののしられてながら別れたのだった。
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