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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
モリモリ...。結局一度も見なかった。 と、とれないっ! 「多分、地球には魔法使いはいない」 「いいえ、これは魔法ではなくて、誰にでも使えるようなものです」 「使えないよ、こんな傷まですぐ消えちゃうようなの」 「そうですか。世界が違うとそうなんですね」 「ああ、すごく助かったよ、アレク」 痛みも消えて身体は楽になった。身体は猪熊が消えた時にはもう人間に戻っていたらしい。多分、犬の姿よりも人間の姿の方が傷に耐えうると判断して無意識に戻ったようだった。 「でも、どうしてこんな怪我を?」 「そうだ、アレク。それについて話がある」 場所を事務所に移して、八郎はアレクに話した。猪熊という自分と同じ世界から来た人間のこと、それに噛み付いたら消えてしまったこと。 「では、その人は元の世界に戻ったのですか?」 「多分、な」 「痛い方法で戻るのは嫌ですね」 「ああ、それに......」 変身能力を悪用していることが問題だった。 「でも、この世界から出れることは確かみたいですね。なんとかなりそうな気がします」 と、アレク。 「俺も、居心地が良くてこの街から出た事はなかったけど、もしかして、この街から出たら何かわかるかもしれないな」 「じゃあ、ちょっと行ってみようよ」 ドッツェが言った。 「旅行しようよ、旅行」
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