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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
ちょっと行ってきます。 「おい、マグナ!」 盲目のはずのマグナはすいすいと人をかき分けて船首へ向かう。そんな彼を追ってブリアもひょいひょいと人を掛け分けて行く。 「いい獲物だ。アイツは巨大イカの中でも王様に違いない」 「へ? わかるのか?」 「気配を感じる」 マグナが剣を抜いた。船首から飛び上がり襲いかかって来た巨大イカの足を一本切り落とす。イカが大きく怯んだ。マグナがうまく甲板に着地する。 「おお、あんたの仲間、やるな! あの足はイカの痛点だったんだ。普通ならあれくらいではどうってことないのだが、痛点を狙えばあの通りだ」 船員の一人がブリアに伝えた。イカは逃げ帰るように船から離れて行く。海は穏やかになり、船員もまばらになって自分の持ち場へと戻った。
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