気まぐれ日記
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2011年02月11日(金) 答えは14日に

 妹との会話で出来た話。オチは妹が思いついたということで。





 二月十五日朝、とある男子校の靴箱全部にかわいらしい小さな包みがあった。包みの中はチョコレート。生徒玄関はその日、汗臭いゴムの匂いよりも強い甘い香りに包まれていた。
 
 モテない生徒ばかりが通う、この男子校。毎年二月十五日は、「チョコレートもらったか?」「もらったぜ、母ちゃんから」などとおおよそ色気どころか花すらない会話が繰り返されている。しかし、今回は皆が皆、それぞれの靴箱にチョコレートが置かれてあった。値段が高いものから安いものまで大きいものから小さいものまで、ランダムに適当に。置いた者は適当に置いたのだろう。
 誰もが謎に思った。一体なんのために置いたのか? 手がかりは学校のポストに入っていた。
 『恵まれない 男子生徒たちへ送ります。 如月より』
 学校側はこれを、年末から年始にかけて多く現れたタイガーマスク現象の一種として受け止めた。
 「それでは如月って誰だ?」という声があったが、タイガーマスクくらいの時代であれば、キューティーハニーからきてるんじゃないか? ということで、主人公である如月ハニーではないかと推測した。
 あまりにもバカバカしいながらも、三百人ほどもいる生徒一人一人にチョコレートを置いた如月さんに感謝するよう、次の日の全校朝会で校長は伝えた。
 その一方で、とある生徒たちは如月さん探しに精を出した。
 『何故、如月さんは全校生徒にチョコレートを配ったのか?』
 きっと、好きな生徒がいるにも関わらず、恥ずかしくて姿も現せないのだろう。
 『もしかして、全員にチョコレートを配れるくらいなのだから、お金持ち?』
 そうかもしれない。
 『何故、キューティーハニー?』
 タイガーマスクの便乗だろう。その頃の漫画やアニメに沿っただけだろう。
 などと、生徒たちは都合のよいことを推測した。
 
 


草うららか |MAIL

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