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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
運動会、グランドコンディションが悪いのと気温が低いという理由で中止。日曜日に行う事に。 続きのようで続きじゃないです。 「お嬢さんは悪魔族なのかい?」 空間操る魔法使いの老人がルイを尋ねた。料理を食べつつもルイは答える。 「うん、そうよ。どうしてわかったの?」 「いや、ルイ。一昨日、お主地図を持って来る時、羽で飛んでいただろ」 アニムにツッコまれたがルイは無視した。 「そんな悪魔のお嬢さんにお願いじゃ」 「なあに?」 「その、一日だけでいい、わしの、孫になって欲しいのじゃ」 「はあ?」 「明日じゃが、わしのライバルがここに来るのじゃ」 「ライバル?」 翌日、ルイは老人の孫を装った。バルクは二日酔いだったので役場の部屋から出て来れなかった。アニムはそんなバルクを放っておき、見物へと広場へ走った。 広場にはもう既に村中の人々が祭り騒ぎをしていて、辺りは露店を開きどちらが勝つか賭け事をしている。 「よう、デン爺」 老人は、自分と似たような老人に向かって言った。違うところを言えば、頭の毛がないところくらいかもしれない。老人はかろうじて薄い毛が残っている。 「ひさしいなガン爺」 デン爺と呼ばれた老人は、そう言って続けた。 「そっちのお嬢さん、もしかしてお前さんが言っていた孫か?」 「ああ、そうだ」 「今まで会った事も無かったが、本当にいたとはな。まさか、たまたま村に訪れたウォンテッダーではないだろうな」 「ギクッ」 そう小さく漏らしたのはルイの方だった。 「そんなわけあるかい。よく見てみい、息子の嫁に似ているだろ?」 「馬鹿者め、お前さんの息子の顔など覚えとらん」 「とにかく、孫のルイじゃ」 ルイは内心穏やかじゃなかったが、仕方が無しに得意技を使う事にした。 「デンおじいちゃん、よろしく」 悪魔族の得意技、魅了。だが、空間を操るほどの魔法使いガン爺のライバルである。効くはずもない。 「騙されんわい、この悪魔め!」 突いていた杖で軽くルイの頭を殴った。 「いたあ!」 「ちっ、騙されんかったか。悪魔ならなんとかやれそうだったが」 「そんなことだろうと最初から思っていたわい!」 「やはり、お前にはコレしかないな」 「むう、わかりきったことを」 村人たちが盛り上がった。水を差すようでアニムは気が引けたが側にいる村人に尋ねた。 「のう、あの二人は一体何をどう争っているのだ?」 「ああ、どちらが先にかわいい孫娘を見つけるかで競ってんだ。この間はデン爺さんがむちゃくちゃかわいい娘を見つけて来たんだが、まだ赤子でガン爺は認めなかったんだ」 「ふうん」 「で、最終的にはああなるんだ! いけええっ!ガン爺! ぶっとばせー!」 老人とは言えない力強さで二人は殴り合っている。結局、デン爺の勝利だった。今のところ勝負は五分五分だという。 「お嬢さん、すまなかったのう。負けてしまった」 ガン爺は腫れた顔を下げてルイに謝る。 「よくわかなかったけど、面白(?)かったよ? でも、無茶は良くないと思うわ」 少しだけ痛みを和らげる魔法をかけながらルイは言った。 「ありがとう、本当に孫だったら良いのに」 「いいんだよ、今日だけは本当のおじいちゃんだもの」 その様子を、デン爺は羨ましそうに見ていたという。
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