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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
昨日よりは凹んでません。 「おしゃべりじゃないわよ」 アプリがつらっとした顔で言った。 「嘘つけ」 レイヨンはすかさず言い返した。 「やっぱダメだ。そういや嬢ちゃんが何者かも俺はよく知らなかったしな」 「昨日、言ったわよ。あたしはアプリ=ベロアって」 「ああ、そうさ。名前だけな。だけど、何処から来たんだ?」 「ジョウロフェンツァよ。これでも王城で働いているの」 「へえ、ジョウロフェンツァのねえ。アイツ、それ分かってて?」 「そうよ。だって、川に流されたところを助けたのはあたしだもの」 「そうか、そうか」 レイヨンはオーブンを開ける。こんがりと焼けたパンが載った天板を引っ張りだした。 「美味しそう」 「だろ? レイヨン様は酒場の店主だけじゃねー、宿の主人でもあるんだよ。ここで泊まって行くヤツはブロードくらいしかいねー」 パンを一つアプリに渡す。 「ありがとう」
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