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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
持ち帰りたくない代物 お仕事 商人と思われた男は旅の傭兵だった。傭兵兼商人という肩書きらしい。 「傭兵もまあ、商売の一部だ」 男は礼を言って店を出た。他に宿をとっているらしい。 「さてと、お前の話をしたいところだが、もう夜も遅い。明日の朝にでも話そうか」 「わかった」 「そうね。おやすみなさい」 二人は席を立ち、二階へ上がって行った。二人を見送りレイヨンはそっとため息をついた。 「なあ、どう思う?」 などと赤い刀身の剣に語りかける。剣は何も言わない。 翌朝早く起きたのはアプリだった。レイヨンもまだ起きてない。朝の散歩をと思い、サンディアの街を歩く。街は静かで小鳥のさえずりだけが響いてた。開店している店はなく、パン屋すら開いていない。ただ朝の日差しがまぶしい。歩いている人もいなかった。 彼女は散歩を続ける。年老いた女が歩いていたので挨拶をした。 「お嬢さん、旅のものかえ?」 老女はにこやかに挨拶を返して言った。 「はい」 「そうかえ。こんなところによく来たね」 「こんなところ?」 「ここはジョウロフェンツァから離れているからね、治安も悪いんだよ。それに気味の悪い話も聞くし」 「気味の悪い話?」 「そうだよ。あそこの宿があるだろ?」 レイヨンの宿を指す。 「あそこに通っている青年がいつまでたっても歳を取らないんだよ。あたしゃ過去に何度も見たが、まったく変らんのだよ。ありゃあ、人間じゃないのかもね」 「......そうなんだ」 それから老女と別れてレイヨンの店に戻った。
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