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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
ので、はじめます。 (2005年1月末ごろが初出だった) 柘植洋、今夜もまた冒険者となり世界を回っている。 高等部一年の柘植洋。二年の山川京一郎に無理矢理ミステリー研究部に入部させられ、あまり楽しくない高校生活を送っていた。 勉強もあまり好きでなく、通信簿を父親に見てもらえなかったくらいである。(ちゃんと見ましたよ、父親として)部活も山川の暴走により引きずり回されているという感しかない。 よって、逃げる場所はゲームである。ここでは自由気ままな冒険者であり、いつでも生死を左右される選択が待っているスリリングな場所である。あくまでゲームの中で、だが。 現実逃避というなかれ、洋にとってそれがストレス解消の場であるのだから。 「ほどほどにしときなさいよ、洋」 「はーい」 明日も学校だと母、道子が注意する。いつものことだった。洋は素直にデータセーブ、電源を切った。さしあたり宿題もテストもない時は両親は諦めているのか「勉強しろ」とは言わない。 「終わったか? 洋」 「また持ってくつもり?」 「ああ、やっと今、例の研究所から指輪を持ち出して女神から御信託を受けるところなんだ」 「何、もうそこまで行ったのかよ。それ以上喋んなよ。ネタバレ厳禁」 「はいはい、ヒヒヒ」 ゲーム機を持ってそそくさと自分の部屋に入る父、拓馬を見送りため息をつく。 洋は寝る準備をし、母に「おやすみ」と伝え、ベッドに入り借りた漫画本を数ページ読んで電気を消した。あまり面白くない漫画だったらしい。
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