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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
ある意味強制的に終わらせてしまった前のヤツはすっきりさっぱり忘れて、三月中は何かダラダラとやっていきます。 三人は路頭に迷っていた。 いわゆる迷子だった。 もうどっちへ行っていいのか分からない状態だった。 「ダメ、どこを見ても森、森、森! とんでもなく大森林よ」 背の大きな蝙蝠羽をしまい、彼女は地面に付いた。 「どうすんだよ、アニム。一応エルフだろ? 森の住人とも言われるんだからなんとかなるだろ?」 中年の男は少年に語りかける。 「うるさい、小生は高山エルフだ。バルクこそ、こういう時に野生の勘などないのか?」 アニムと呼ばれた少年は中年の男に言い返す。 「二人とも喧嘩するならこの森から出てからにして。でなきゃ、今すぐ宿か食堂出して!」 「無茶言うな、ルイ」 「当たり前じゃない。冗談よ」 三人は同時にため息をついた。 ウォンテッダー、求める者。三人はそれぞれ求めた結果、成果を得た。現在は目的を求める者となった。目的を求め、このような大森林に入り迷った。 「それにしても、おかしいのう......。この森は誰もが通り抜ける道なき道のはず。木に印が付けられている通り行けば抜けられる。小生は昔一度通ったが、このように迷うことはなかった」 「それがなんで迷うんだ?」 「分からぬ」 「分からぬ、じゃねえよ」 「木の印途中でなくなっているし、どうなってるの?」 「分からぬ」 「分からぬ、じゃないわ」 「大体、アニムがここを通るなんぞ言わなかったらな、こんなことにならなかったんだよ!」 「大体、ルイがスイーツで金を使ってしまっただろうに。船を使えればこんなことにならんかった!」 「大体、バルクがお金落とさなかったらこんなことになってなかったのよ!」 三人はまたため息をついた。 「よそう。無駄に体力を使うだけだ」 バルクは座り込んだ。二人もそこに座る。草は柔らかく座っても苦にはならなかった。 「少し休んだら引き返すか。印がついた木が近くにあるはずだ。前の町に戻って路銀かせいで船を使おう」 アニムもぼんやりと言った。 「そうね、あの町のチョコレートケーキ、すんごいおいしかったし、また食べたいな」 アニムは荷物から菓子を少し出して二人に渡す。 「腹が減ってはイライラするばかりだからのう」 「ハニーキャンディは好きだけど、チョコレートがあったらそれも欲しいな」 「最後の一粒だ」 アニムが差し出した。 「ありがとう」 ややして落ち着いた三人は木の目印を探した。すぐに見つかり、次々と見つけてはそれを辿っていった。やがて、森を抜け出す。 「あれ?」 「ここ......」 見られない所だった。看板が立ってある。そこは、目指していた町が近いことが書かれてあった。 「どうなってるの、これ?」 「さあ......」 「遊ばれたのかもな」 バルクは言った。 「誰に?」 「オバケに」 ルイとアニムが大いに笑った。 「んなに笑うことはねーだろ? お前等だってエルフに悪魔、オバケがいたっておかしくないさ」 バルクは言うが、二人は笑い続けた。
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