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『困ってるひと』大野更紗
2012年07月02日(月)
ビルマ難民の支援を行っていた大学院生の著者が、難病にかかってしまい、自分が「難民」に!?…という壮絶な闘病生活を自ら語ったもの。
うーん、なんと言ったらいいのでしょうね…。難病は治ったわけではなく、今現在も闘っているということ。闘っているのは病気とだけではなく、この国の様々な法や制度でもあること。きっと、かけられる言葉はなくて、黙って隣に座って背中をさすることしかできないのかもしれません。
話題になっていたので読んでみたかった本なのですが、読む前になんとなくイメージしていたものより、そしてその文体より、ずっとハードな状況でびっくりしました。文章自体は、三浦しをんのエッセイを思い出すようなテンションなのですが。
しかも、後半思いがけない展開を見せるので、違う意味でもびっくりしました。
患者さんも、そしてお医者さんも、普通の人間であるのだなあ…。

こんな思いをする人が少しでも少なくなるといいなと思います。どうして、矛盾に満ちた決まりばかりが社会にあふれてるんでしょうね。
もっと、社会に興味を持った方がいいな、私も。


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