日々是修行也
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登場する人物・団体・店名等はすべて架空のもので、仮に存在していたとしても単なる偶然です。 また、暴力・犯罪・性的描写も個人の思い込みによる勝手な想像です。

2009年09月21日(月) 豚インフルエンザとワクチン (上)

今年ゴールデンウィーク前後に世界的な大騒動となった「豚インフルエンザ」だが、結局大きな被害は無かった。

豚インフルエンザ・ウィルスは死亡率や感染時の症状からみて、既存の季節型インフルエンザと比べても比較的毒性の低い弱毒性と判定されている。

これまで豚インフルエンザによる全世界の死者は500人程度で、毎年発生する季節性の一般的インフルエンザによる死者50万人と比較してもかなり小さい。


しかしながら、国連のWHO(世界保健機関)は6月11日に豚インフルエンザの評価を、警告表示の「5」から最高位の「6」に引き上げた。
そのことで、欧米マスコミは「今世紀初の世界的伝染病だ」と大々的に報じていて、鎮静化するどころかむしろ騒ぎが大きくなっている。

そして「今年の秋から冬にかけて再び豚インフルエンザが世界的に猛威を振るう」という予測が欧米政府やWHOによって発表されはじめ、同時に製薬会社に対して早急なインフルエンザ・ワクチンの開発を命じている。


WHOは7月、専門家による諮問会議(SAGE)を開き、豚インフルエンザに対して検討されたが、その会議には「バクスター」「ノバルティス」といった大手製薬会社の幹部が出席している。

WHOは世界194カ国の加盟国に対し、国民へのワクチン接種を義務づけることができる為、製薬会社の幹部たちは”ワクチン接種を義務づけるべきだ”と主張したされる。


(ちなみに、日本では6000〜8000円で接種が受けられる予定)


今回の豚インフルエンザ問題では、ワクチンを製造する欧米製薬会社の影がチラついている。

例えば、イギリス政府に対し豚インフルエンザ問題に関する政策立案についてアドバイスを行う顧問委員会の委員には、ワクチンを作っている英国の製薬会社グラクソ・スミスクラインの非常勤取締役、ロイ・アンダーソンがいる。

ロイ・アンダーソンは、豚インフルエンザのような世界的な伝染病が起きると英国で最初に「警告」を発した人物であり、マスコミに頻繁に登場し抗ウイルス剤などの有効性について説いて回っている。

このロビー活動により、英政府は既にに9千万本のワクチンを製薬会社に発注し接種が開始されている。


ワクチンの開発は通常、数百人から数千人に対する臨床試験を行い、特定のウイルスに効果があるかどうか、副作用がないかどうかを確認した上で、大量生産に入る必要がある。しかし、今回の豚インフルエンザ・ワクチンについては「秋にはインフルエンザの猛威が世界を襲う」との予測に基づき、出来る限り早急にワクチンを開発せねばならないという話になっており、EUでは英国主導で臨床試験をおこなわずにワクチンの大量生産に入ることが決定している。
臨床試験を無くしてしまう、EUの医薬当局による過去に例の無い決定により、ワクチン接種の開始は2カ月も早まった。


ワクチンを強制的に接種されているイギリス国民にとって不幸なのは、このワクチンの副作用である、関節炎、線維筋痛、リンパ節症、発疹、慢性疲労、脱毛、皮膚病、めまい、発熱、記憶障害などが黙認されている点だ。


アメリカで1976年にインフルエンザが発生した時、米政府が国民4000万人にワクチンを接種を行ったが、このワクチンはギラン・バレー症候群という末梢神経障害の副作用を起こし、全米で約50万人がこの副作用に苦しみ数十人が死亡する結果となった。

(このギラン・バレー症候群は大原麗子さんが患っていた事でも有名)



一方、実際のインフルエンザは今回の豚インフルエンザと同様、大した症状を出さなかった。


今回の豚インフルエンザでは、欧州で1億3000万本のワクチン製造が予定されているが、臨床試験も無しに接種が行われると近い将来大勢の市民が副作用に苦しむ結果が目に見えている。


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弥勒(みろく) [MAIL]

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