2004年09月09日(木) わたしは マルに なった!
と言って何人の人に通じることやらホーヤレホ 井ノ本ですこんにちは
楳図かずお先生のファンです。 もう大好き。 子供のころから大好き。 こわいけどとってもこわいけど大好き。 みんなもっと読むといい。 そして世界を楳図ワールドに それはそれでこわいんだけど
しかし不思議なのはわたしの大好きな作品は意外とマイナー扱いなのです。 よく名前が挙がるのは「漂流教室」とか「まことちゃん」とか「へび少女」あたりです。 あと年代的なものもあるのか、「14歳」とか。 いえいいんですこれらも大好きなので。 でもでもでもー 知名度がいまいちでせつないー 「わたしは真悟」が他に比べていまひとつマイナーなのがかなしいー
「わたしは真悟」はとにかくすごいです。 すごすぎてつごいです。 つごいのでよんでください。 おしまい。 もう好きすぎてうまく説明できないんだよなー。
簡単に言うと、さとるとまりんという小学生が出会って恋に落ちて、ふたりは純粋な気持ちなんだけど大人に引き裂かれそうになり、 追い詰められたふたりはふたりだけで結婚をしようとするんだけど、その結果すごいことが起こってしまうという話です。 モーだめー なにをどこまで具体的に書いたらいいのかわかんないー 全部書くか「いいから読め」って書くかしかできないー じゃあ読み直してみよう うんしょうんしょ(本棚から取り出す) ぱらぱら(めくる) … …… ワーン!(泣き出す)
こっぱずかしいんですけど泣いちゃうんだよなあこれ読み返すと! 読み返すたびに泣いちゃう話ってそんなにないんだけどこれはほんとに泣いちゃう。 話は壮大でテーマも内容も複雑でいろんなことがいろいろいろいろ絡み合っているんですけど、 なんていうかこう中心にあるのはすっごい単純なことなんですよ。 ちょっとネタバレしますが、 さとるとまりんが結婚をしようとしてあることをした結果、ふたりが出会った工場(工場見学で出会うのです)の産業用ロボットが意志を持つのです。 で、そのロボットが、さとるのある言葉をまりんに伝えようと暴走する話です。 もうねーその言葉がすっごい単純でどーしよーもないくらい単純でね! でもそれが大事でねすごっごい大事でねどーしよーもないくらい大事でね! そこだけはほんとすんんごい純粋でね! だけど周囲がもうどーしよーもなくって! どーしよーもないから事件は起こるわけで!! でも奇跡が起きるわけで! この漫画の冒頭に「奇跡は誰にでも一度おきる。だが、おきたことは誰も気がつかない」というフレーズが出てくるのですが、 それの意味が読んでてわかるシーンとかもうもうもうモーダメー ワーン! ワーン!! やっぱりだめだ説明にならん。
誰が言ったか忘れましたが名作と呼ばれるものの中には世界があるといいます。 一部分だけじゃなくてまるごと世界。 いいのもわるいのもよいのもよくないのも全部まとめて世界。 そんな感じです。 漫画版のナウシカとか、そういうのを描こうとしてる気がする。 ナウシカ自身のセリフとかにも出てくるし、展開もわかりやすい。 艱難辛苦を乗り越え、悩み、そして受け入れるみたいな。 あれはあれでいいと思う。 でもわたしはこっち=「わたしは真悟」のほうがすごいと思うなあ。 別に泣かせる話じゃないしストーリー展開とかもうとんでもないし(楳図さんの頭の中とかどうなってるんだろう、本当にすごい)。 登場人物たちの知らない間にいろんなことは起きて時間が過ぎていろんなことが変わっていくのがほんとうにすごい。 最後まで息もつかせない話なのに、淡々と時間は過ぎる。 いろんなことを放置したりのみこんだり翻弄したりして時間が過ぎる。 で、最後がすごいんだよなあ… すごいんだよーほんとに。 うーんやっぱり説明できない。 世界とは何か一言で言え、といわれたら言えないのと同じなのかも。
唐突に「好きなものについて書こう!」と思ったのに結局何も書けんかったなあ 好きなものについて語るって難しいよなーほんと
まあとにかくみなさん「わたしは真悟」を読んでくださいほんとに ほんとすごいから でもって「わたしは マルに なった!」ネタで笑える人が増えたらいいナーと思う今日この頃 そう落とすのか ごめんなさいだって珍しく素で書いちゃったから照れくさくて |
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