2004年01月14日(水) 山咲千里に学べ
きれいなおねえさんはもちろん大好きな井ノ本です。
いきなりですが山咲千里が好きです。 あのゴージャス姉妹すれすれのあやしげさと何食べて生きてるんだろう的な美しさ。 あれで四十路ってすごいですよほんと
きれいなだけだったら掃いて捨てるほど芸能人のひとにはいますが、 山咲千里のすごいところはその著書にあると思います。 著書つっても焚き火の種にしかならない自伝とかエッセーではなく。 ジャンルでいうとなんなのかわかりませんが「ビューティ本」つうのかしら。 売れたのだと「美人画報」(あんま好きじゃないですが。詳しくは→■)とか川原亜矢子「シンプル・ビューティ」とか。君島十和子の「インサイド・ビューティ」とか。 こういうビューティ系はたいていつまらんです。 それこそ焚き火の種にしかならんような。 聞いたこともないようなビューティジャーナリスト(要は女性誌の化粧品欄担当ライター)が書いたようなのは論外ですが、じゃあ女優やモデルが書いたものがおもしろいかというとそんなことはなく。 なんで女優やモデルが書いたものがつまんないかっていうとあっさりしすぎなんですよ。 「シンプル・ビューティ」とかその極みというか。 中身がシンプルすぎなんですよ。 もともときれいなひとならそりゃそうだろーよ!としかいえないような中身のオンパレード。 ダイエットとは基本的に無縁で…とか、普段から肌荒れはあまりなく…とか、わたしの好きな靴はマノロ・ブラニク…とか。 優雅なんですけどただそれだけ。 いかんのは叶姉妹の本みたいないっそ笑うためにあるような現実味という言葉をどこかに置き忘れたような本でもなく、かといって「壮快」とか「安心」みたいな明日にでも実行できそうな内容でもないってとこでしょうか。 おもしろくもなんともないんですよ。 もとからきれいなんですー普通に生活してるんですー(でも一般人とは違う優雅な生活なんですー)って言われてもツッコみようもない。 「へー」って言ってそれで終わり。 そういう意味では「美人画報」の前半のほうがまだおもしろい。
じゃあ山咲千里の本はどう違うのかというと、 「わたしはたしかにもともときれいだ。しかしそれを維持するためにものすごく努力をしている」 ということをあっさり認めているところがすごいのです。 上記のよくあるビューティ本と一線を画すのはここ。 他の女優やモデルが努力をしていないかのように振舞っている脇でなんと痛快なことか。 別に赤裸々であればいいとは思いませんがこっちのほうがよほど好感が持てる。 で、内容がまたすごい。 一般人には簡単に真似られないようなことをしている。 高い化粧品もエステも当たり前のものとして標準装備。 生活パターンも一般人にはおいそれとできるもんではないような。 でもそこがいいのですよ。 「きれいになるってこたあ簡単なことじゃないんだよ!」 という啖呵が聞こえてくるようで。 ダイエット本とかはアドバイスのようなことも書いてありますがそれがまた余裕のようでよかです。 ベストを尽くしてあなたのベストになれというよーなことは書いてあるがあなたもわたしのようになれるとは言ってなく。
わたしはきれいであるということは能力のうちだと思っています。 数学が出来ないのと同じように早く走ることができないのと同じように、きれいになれないひとはなれないと思います。 なので安易に「努力すれば誰でもきれいになれる」と思わせようとするものは好かんですし、 自分にとってはきれいなことは当たり前のことなんですと言うだけなのもどうかと思います。 食事制限とかしてませーんというモデルよりめちゃくちゃ節制してますと言う佐藤江梨子のほうが信頼感がある。 ふつうのひとときれいなひとの差というのはもっと明確に厳然とあっていいと思う。 なので山咲千里の言うことは天晴れだと思うという次第。
================================================= 読んでみるといっそ兄貴と呼ばせていただきたい気分になります
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