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※似非関西弁注意。
(KいろいNみだ より、その後の妄想文)
あるおっさんの言葉に導かれて、ここまできたけれど。 僕の道は、意にそぐわず普通だった…ということなんだろう。 ただ、それだけなんや。
あんなに繁っていた葉は舞い落ち始め、赤い色。
「…参りますな…」
勝手に口からこぼれ落ちた言葉は、全く今の心情で。 僕は、信じてすがっていた道標を、どこで見間違えたんやろう。 何度となく繰り返した自問。 …答えは知らん。わからへん。 ただ、くたびれているだろう姿で、公園の椅子に座っているのは確か。
切り揃えた髪に、着慣れないスーツ。 長年付き合った眼鏡とだけは、離れられずにきたけれど。
「そろそろ、アンタともお別れかもしれへんな…」
使い過ぎてひびが入り始めたそれは、色々な景色を共に見た相棒。愛情を込めて拭った。 手にしているのは、手ぬぐいではなく、気恥ずかしいくらいのハンケチーフ。
信条を変えるのは容易ではない。 正直、苦戦していた。
「…普通にするのだって、大変ですやん」
決まらない就職。 しかし腹は減る。
「…生きるとは。…なんやろう」
風に吹かれ、落ちる葉を見ながら、またも自問。
…おっさん、教えてくれよ。 なあ、おっさん。 今はいないアンタが、僕の憧れやったんや。
涙が出そうだった。
僕はどないしたらええんや。 …大事に大事にしていたものを、僕は捨てたんやぞ。 なあ、ほめてくれよ。 僕に違う何かを見せてくれてもいいやん。
思い出すのは、夏のこと。 こんな日々からは矛盾してるかもしれんけど、あの日々は、僕の真実だったと今も思うんや。
…なあ、君。 君は今も変わらないか? 君の背中とペンを走らせる音、墨の臭い。 すべてを忘れない。 僕は、君をすごいと思う。 君は自分のペンで世界を作っているんやから。
…僕は。 僕には、自分の言葉がなかった。 それだけなんや。 白い紙に感じた、あの絶望感。 届かなかったんや、僕は。
…くそっ。
「惨めやなあ…」
呟いて、ため息をひとつ。
…けど、惨めかもしれへんけど。 失望なんかせえへんで。 だってこれも含めて。
「生きてるってことやろ?」
違うか? 違わないやろ?
だって腹は減る。 ただその繰り返しやけど。 だけど僕は、この世界が嫌いやないんや。
希望と絶望の記憶さえ。 その隣にあるのは限られた日々を過ごした仲間、そして君。 あの時、僕らは、とても大きなものに向かっていた。 それは間違いじゃない。
…そうや、僕は、間違ってはいなかったんや。
…ああそうか。 もしかすると、これが僕の「言葉」かもしれへんな。
「僕は生きてるんや。そして、これからも」
当たり前すぎるそれを呟いたら、力が少し湧いた気がした。
…頑張ってるか? 僕は頑張ってるで。
…そして、この愛すべき道を、歩いて行くんやで。
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