まだ仕事納めじゃないんだな。
だからいつもの通り過ごしている。
雪を降らせる雲の向こうに、
まるで夏のようなあざやかな青と白があった。

でも、やってることはいつも通りなんだけど、
微妙にいつも通りではない。
また先の事があやしくなった。
会社のせいではない。
自分の中で。
このままの方がいいんだろうなと思いながら
何かしてみたくなる。
会社の帰り、かなり長く歩いて
いつもならバスで通り過ぎてしまう小物屋へ寄った。
来年のカレンダーを見た。
ブリキや石や、いろいろなもので作られたハートの写真を
使ったカレンダーが欲しかったけど、気恥ずかしくて買えなかった。
代わりに子猫の写真がたくさん使われているカレンダーと、
黒い線だけで描かれたごくシンプルな鳥
(たぶん。シンプルすぎて微妙な感じだが)の
イラストのカレンダーを買った。
子猫のカレンダーは母にあげる。
シンプルなのは自分で使う。
来年はどうなるのか。
帰ってから絵を描いた。
小物屋で見たハートのカレンダーに
油絵のような絵の具で簡単に描かれたような絵があった。
ブルーグレーを背景に塗って、ハートの部分はキャンパスの色を生かして。
なんとなく、素敵だった。
ああいう絵が描ければいいのに、と思った。
が、やはりいつものような人物を描いてしまって。
でも、顔が描けなかった。
その絵はのっぺらぼうだった。