昔は川風に吹かれながら怪談を聞くのが夏の夜のたのしみだったが、現代は川を暗渠にし高速道路を作り排気ガスを吸うのが川風にあたるより風流だと皮肉たっぷりの話を枕に現代の怪談を語るのが加藤周一さんのエッセイ(「夕陽妄語〜夏の怪談」朝日新聞27日)。食肉会社の不祥事、長野県知事選、非核三原則が三題話になっているのだがオチは「核とだにえやは伊吹のさしも草さしも知らじな燃ゆる核の火」という替え歌。なるほど身の毛もよだつ恐ろしい話ばかりだ。