| 2002年01月14日(月) |
宮部みゆき「ドリームバスター」(徳間書店2001.11.30)読了。 |
宮部みゆき「ドリームバスター」(徳間書店2001.11.30)読了。「ジャック・イン」の次の「ファースト・コンタクト」「D.Bたちの穴」と続けて読んだ。約360ページをだいたい一日で読んだことになる。一日といってももちろん読んでいた時間は24時間ではなく、計測したわけではないが3時間くらいだろう。 漫画的で非常にページをめくりやすい。単純に面白かった。 三つ目の話は、ドリームバスターたちの世界「テーラ」が舞台になっている。二つの事件が起こり、一応の解決はみるが、新たに魅力的な謎の少年がクローズアップされたところで「続く」というエンドマークが出て、この作品が「ハリー・ポッター」シリーズのように続き物であることが判明する。 「ハリー・ポッター」ではないが、壮大なスケールのSFファンタジーの幕開けであってほしい。全11巻、次回作は「リップの宇宙」から始まるのである。(嘘。) 次回は3月ごろには出してほしいとは思うものの実際にはじっくりと構えていいものを頼みたい。 また、読む見通しのない本を買ってしまった。 庄野潤三「貝がらと海の音」(解説=江國香織、新潮文庫) 酒井美意子「加賀百万石物語」(解説=中村彰彦、角川ソフィア文庫) 椎名誠「本の雑誌血風録」(解説=目黒考二、朝日文庫) 明日から17日まで旅に出るので読書日記は休む。
| 2002年01月13日(日) |
宮部みゆき「ジャック・イン」を読了す。 |
これは「ドリームバスター」(徳間書店)のプロローグで110ページほどの中編である。一つの事件を通して50人の凶悪犯の意識体がこの時代の地球に送り込まれたことが説明される。弱った心を持つ人の夢の中に移動してその体を乗っ取ってしまうそれは「シュリンカー」という。 時間なし。ここまで。
| 2002年01月12日(土) |
久しぶりにブックマーケットに寄った。 |
久しぶりにブックマーケットに寄った。つい本を買ってしまう。 平凡社ライブラリー「日本残酷物語」の1巻から3巻まで。向山貴彦「童話物語」上下(幻冬舎文庫)。この少し厚めの5冊は棚に一緒に並んでいた。「日本残酷物語」の監修者の一人が宮本常一だからである。 他に「活字マニアのための500冊」(朝日文庫)。9番目の山崎浩一が選ぶ「ノンフィクション・ライターになれるかもしれない30冊」の中に「日本残酷物語」が入っていることに帰宅後気がつく。 他に、火坂雅志「柳生列堂 血風録」(祥伝社文庫)、木下宇陀児「奇蹟の扉」(春陽文庫)、ニーチェ全集5「人間的な、あまりに人間的」(ちくま学芸文庫)の3冊。 合計9冊。 随分と安く買えるものである。しかし、読まないで結局物置行きになるのだろうか。 今日はこれだけ。
| 2002年01月11日(金) |
宮部みゆき「ドリームバスター」(徳間書店)を読み始める。 |
宮部みゆき「ドリームバスター」(徳間書店)を読み始める。作者が稀有な語り手であることは万人が認めるところ。この作品ではさらに現代において突出した語り手であることを証明しようとしている。 本の作りそのものが前作の「模倣犯」よりも読みやすい純粋な娯楽小説であることを示し、読者の購買意欲や読書欲を刺激している。また、表紙を見て逆に敬遠する人が少なからずいるのではないかと疑うほど軽い。ここにも「ハリー・ポッター」の影響があるのだろうか。帯の「アクション・ファンタジー」という言葉にそれを感じた。宮部みゆきが本気を出したら「ハリー・ポッター」など問題にもならない。ファンタジーに専念すればファンタジーの女王になるはずである。 「模倣犯」は長大な物語だった。 この「ドリームバスター」も同じくらいの分量になってから分厚い一冊、または分厚い上下巻で出して欲しかった。まだ、最初しか読んでいないが「やめられない物語」になっている。あのスティーヴン・キングのように迫力ある本の姿で登場してほしかった。 今、何を語っても面白い物語になる作家の最新作。表紙や裏表紙を無視して読むべし。
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